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彼らの至福のとき 07歩
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楽しい楽しい(僕と色葉くんはくたくた)写真撮影会が終わって、休憩していると最初に皆月さんが来た。
それで「美人だね」と言われた色葉くんは顔を真っ赤にして、さっきからずっとしゃがみ込んでいる。
いつもは「可愛い」と言われているらしく、それは言われ慣れていたのだろうけど、さすがに「美人だね」とは言われ慣れていなかったんだね。
というか、皆月さんって美人なのにそんな人に「美人だね」と言われるのってどんな気持ちなんだろう?
複雑な気持ちになりそうだけど、恋人は別なのかな?
椿さん、梓ちゃん、いおくん、皆月さんの四人が色葉くんをいじっている間、そんなことを考えているとチャイムが鳴った。
色葉くんが出られないから代わりにいおくんが出る。
「柚月さんの彼氏さんですかね?」
「そうだと思うよ。身長が高くて怖く見えるかもしれないけど、優しい人だから安心してね」
「へ〜…え?」
梓ちゃんが入り口を見つめたまま固まる。
僕は梓ちゃんに向けていた視線を梓ちゃんと同じ方にやると侑李さんが立っていた。
怖くて固まっちゃったかな?
「初めまして、楢崎です。柚月がお世話になってます」
部屋に入って挨拶をする侑李さんに皆月さん、椿さんが挨拶を返しているのを眺める。
梓ちゃんは未だに僕の服を掴んで固まっている。
「怖いよね…侑李さん」
「…怖くなんてないです。どんな人なんだろって思ってたら、すっごくイケメンじゃないですか!」
「あ…うん。よく見ると格好いいんだよね」
「いやいや!よく見なくても格好いいです!」
そう…なんだ。怖くないんだ。普通は怖いとか思わないで普通に格好いいって思うんだね。
僕が話しかけてから動き出した梓ちゃんの言葉を聞いて驚いていた。
挨拶と会話が終わって侑李さんが僕たちの方に近づいてきて、梓ちゃんも挨拶しにきた。
「初めまして、楢崎です。柚月を可愛くしてくれてありがとう。すごく俺好みだよ」
「初めまして!あず姉といろ兄の妹の梓です!楢崎さん好みなら安心しました!柚月さん、よかったですね!」
梓ちゃんはさっき固まってたのが信じられないくらい侑李さんと話していて安心する。
「梓ちゃんのおかげだね」
「素材が良かったからですよ〜!」
「僕、不細工じゃん」
「えぇー!柚月さん可愛いですよ!」
「梓ちゃんの言う通り、柚月は可愛いよ」
この世で目が腐ってるのは侑李さんだけではないらしい。
“ぶさかわ”という言葉が存在しているから、梓ちゃんは目は腐ってないのかな。
侑李さんがそんな言葉使ったら可笑しいから、侑李さんは目が腐ってる。
そんなことを考えていると侑李さんはいおくんに呼ばれてそっちに行った。
「今の僕は梓ちゃんのおかげで可愛くなっているけど、普段は不細工なの。梓ちゃん、僕を可愛くしてくれてありがとう」
「いえいえ!デート楽しんでくださいね!」
「うん!」
デートがすごく楽しみだな。
侑李さんがいおくんに解放されてから、僕と色葉くんはそれぞれデートに行った。
いおくんは満足そうに帰っていったから、とりあえず同人活動の役に立てるのかもしれない。
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