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放課後と再会 12歩
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「今日はもううちに泊まっていいから寝ろ」
「はい…」
今はもう日付が変わってしまっている。うちはここから二駅先が最寄駅だから、さほど遠い距離ではないけど、帰るのが面倒くさい距離だ。だから、好意に甘えようと思う。
「ん。いい子だな」
楢崎さんはそう言って僕の頭を撫でる。
「さっきは、喚き散らしてごめんなさい」
「いいんだよ。それより、お前名前は?前に聞くの忘れてたよな」
本当に気にしていないようで、彼にとっては名前の方が重要らしい。
それはそうだよね。僕の名前教えていないし、そんな人を家に二回も泊めるなんて普通はあり得ない。
「名取 柚月(なとり ゆづき)です」
「柚月くん、な」
柚月くんって呼ばれることは多いけど、この人に呼ばれるのは何か違和感がある。
「柚月でいいですよ」
「分かった。早速だけど柚月、起きてから何か用事はあるか?」
用事?
「ありませんけど…」
「そうか。ならアラームはかけないでおくわ」
あー。何時に起きるかってことだったのか。
なるほど。
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