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僕の誕生日 01歩
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5月4日。ゴールデンウィークの真っ最中。
今日は夜は僕がバイトだけど、朝から侑李さんがうちに来ていた。
僕のバイトがある休日に侑李さんと会うのは珍しい。
休日にバイトがあると寝る時間をずらして夜更かしをし、出来るだけ出勤一時間前に起きるようにしている。
そうでもしないと眠くなるから。
でも今日は朝から侑李さんは来た。しかも10時に。
ゴールデンウィークだからかな?
それとも欲求不満?
………そうか欲求不満か。
僕はそう自己完結し、隣に座っている侑李さんの膝に乗った。
「どうした?」
「侑李さん、欲求不満?」
僕の唐突な質問に「は?」と眉間にしわを寄せる侑李さん。
僕は「癖ついちゃいますよ」と眉間のしわを伸ばした。
身長高くて一見怖いから、眉間にしわが寄っては本当に怖がられちゃう。
「どうしてそう思う?」
「だって僕のバイトがある休日は侑李さんと会うことないじゃん。だから今日欲求を満たしに会いに来たんだと思ったの」
「違うよ。柚月と居たかったからだよ。お前は気にしないで寝ていい」
「ふーん?一回だけならエッチしてもよかったのに。それとも殴る?蹴る?服から見えないところならいいよ」
はむ、と侑李さんの首筋に唇を這わせると、侑李さんは「ん…」とこもった声を出す。
色気ある声だなあ。
「こら。自分を大切に…ってそうだな。とりあえず寝ろ、な?」
そう言って侑李さんは僕を抱えてベッドに寝かせた。
性的、暴力的にしか必要とされたことがないから、どうしてもそういう思考に走ってしまうのは許して欲しい。
「侑李さんも寝る?」
「俺はいいよ。何時に起こして欲しい?」
「んー…侑李さんいるから夕飯食べるし20時かな?」
普段は一日何も食べないで行くんだけどね。
食べるより寝ていたいから。
「了解。じゃあ、おやすみ」
「おやすみなさい」
そう言って僕は目を閉じた。
そういえば本当にどうして今日来たんだろう。
僕が寝るからほとんど話したりしないのに。
変な人だなあ。
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