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僕の誕生日 04歩
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訳がわからないまま侑李さんの家に着いた。
お風呂を沸かす準備をするためにお風呂場に向かう侑李さんについていく。
「なんかみんなよく分からないんだけど…。僕何かした?」
ゴールデンウィークは今日侑李さんと会うまでは家に引きこもっていて誰ともあっていないし、記憶にないんだけど…。
「柚月は何もしてないよ」
「じゃあこの状況は何?」
「それは…」
言葉を濁す侑李さんに、さっきのいおくんに対する違和感を思い出した。
もうしかしてみんなに嫌われた、というか前から嫌われてた?
一緒に働きたくないから、シフト変えられた?
そう考えると納得できる。
「なんだ。僕嫌われてたんだね。侑李さんが珍しくバイトのある休日に来たのも、別れを言うためなんでしょ。そんなくどいことしなくても、メールででも電話ででもしてくれたら別れてあげるのに」
もう死ぬだけなのにね。
直接別れを告げようとする侑李さんは優しい。
じゃあさよなら、と去ろうとすると腕を掴まれた。
「何?」
ジロッと腕を掴んだ人を睨む。
侑李さんは呆れた顔をしている。
どうして僕がそんな顔をされないといけないんだ。意味がわからない。
「ほんっとにお前は…。とりあえず風呂掃除が終わるまで待て」
わかったな?と僕の頭を撫でて侑李さんは掃除を再開した。
自分勝手すぎる。捨てるなら早く捨てればいいのに。思わせぶりな態度がムカつくし、捨ててくれた方が死ねて楽だ。
そう思うのに何を期待してか「うん」と掃除が終わるのを待っていた。
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