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僕の友達と宝物 07歩 side 侑李
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三次会のカラオケまで参加して漸く解放されたのが夜中の3時だった。
終電もないためタクシーで急いで帰ると、部屋の電気が点いていた。
因みにテレビの音も聞こえてきて、テレビ通販が流れているみたいだ。
もうしかして起きているのか?
「ただいま…こういうことか」
柚月はソファで丸くなって眠っていた。
寒いだろうに、何もかけずに。
ベッドで寝かせてやろうと静かに持ち上げると、振動で目が覚めたのか「んー…ゆーりさん…」と擦り寄ってきた。
「ソファで寝たら風邪ひくだろ」
「いつの間にか寝てたの」
「お前らしい。風呂は?」
「入ってきた」
「そうか。ならもうベッドで寝てろ」
一緒に入ろうと思ったのにな。
残念、と一人でシャワーを浴びてこようと柚月をベッドにおろすと、手を掴まれた。
「どうした?」
「早く上がってね…?」
「寂しいのか?」
「ううん。嬉しいことあったから話したいの」
そう言った柚月は本当に嬉しそうで、早くその話を聞きたくなる。
そんなこと言われたの初めてだしな。
「じゃあ、早く上がってくるわ」
「うん!」
起きて待つまで話したい嬉しい話とは何だろうか。
早く聞きたいし早く上がろっと。
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