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こんな僕でもいいですか 01歩
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翌朝、侑李さんのベッドで目を覚ました。
どうやら寝ている時に運ばれたらしい。
全然気づかなかったから「触るな」という抵抗は出来なかった。
僕は布団に潜ったまま侑李さんに抗議していた。
「…嘘つき」
「…悪い」
「触らないって言ったのに」
「運ぶためには触るしかなかった」
「家に放っておけばいいのに…」
「それは出来ない」
「どう…」
どうして今の僕にそこまでするの?
そう言いそうになって辞めた。
今は朝の7時だ。そろそろ侑李さんも出勤しないといけない。
今の僕になった経緯なんて聞かれたら困るし、もし話せたとしてもそんな時間はない。
僕なんかのせいで遅刻されるのは嫌だ。
「もう7時だよ。仕事に行ったら?」
「…スポーツドリンクは枕元に、ヨーグルトとかゼリーは冷蔵庫に入れてあるから、食べたくなったら食べて。何かあれば電話して」
「うん。分かった。行ってらっしゃい」
「行ってきます」
暫くしてガチャとドアの閉まる音が聞こえてきた。
侑李さんに抗議する気力はあっても、熱は下がっていないから頭は痛いし、身体もしんどい。
でも昨日からずっと寝ているから眠気は全くないから取り敢えずリビングに移動して、ソファに寝転んでテレビでも見ていようかな。
昼間のテレビ番組って学生向けのものはなくて、ドラマとかグルメ番組とか主婦向けのものが多いと思う。
いつもニュースは見てるけど、昼間にあるのは討論とかしてるからこの体調が悪い時に観るのはしんどい。
こんなときまで社会について勉強しなくていい。
…んー…観る番組なくない?
「録画あるかな?」
そう思って録画一覧を開いてみると、健康の番組とか、料理番組、外国のドラマ、バラエティーがあった。
外国のドラマって観たことないし、一覧にたくさんあるからそれを観よう。
こうして侑李さんが帰ってくるまでドラマを観続けることにした。
とはいえ僕は、これからどうしたらいいかを考えていた。
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