アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
可愛い訳じゃないけれど(那トキ)
-
収録終わり。
今日もいつもと変わらない出来。
私は帰りの身支度を整える。
「ねねっ!
みんな、この後って空いてる?」
音也の声が響く。
「おぉ。空いてるぜ。」
「ワタシも空いていますっ」
「まじ?やったぁー!
俺も空いてるんだー!
みんなでご飯行こーよっ」
みんなでご飯…
四ノ宮さんは、何と言うのでしょうか…
「俺も空いている。
神宮寺もそうだろう。」
「あぁ。」
レンも聖川さんも行くのですね…
なら、ここは…
「私も、今日は…
「僕とトキヤくんは遠慮しておきます。」
え…?」
「トキヤくん。
僕との約束、忘れちゃった?
それとも、僕と2人は嫌?」
「ちがっ、違います…」
「はいはい。
痴話喧嘩は他所でしてくださーいっ。
トキヤも那月も、
次はぜったい来てねっ。
絶対だよー。」
「ちっ、痴話喧嘩なんかじゃっ!」
「あはは。トキヤ、顔真っ赤だよ。」
そう言って、音也が私の頬に触れる。
「あっついねー」
「音也くん?
何してるの?」
「うっわ、那月、その顔やばいって!
ごめんっ、もうトキヤに触んないからぁ!
よしっ、もう早く行こー!」
バタバタと去るみんな。
私が呆気に取られていると、
「トキヤくん。
ご飯、お家でもいい?
僕、早く帰りたいんだ。」
「私は構いませんが…」
「うん、じゃあ、帰ろ。」
そして、掴まれる腕。
テレビ局を出て、タクシーに乗っても繋がれたままで。
「手、離さないんですか?」
「うん。
トキヤくんが嫌って言っても
離してあげない。」
彼が外でこんなにスキンシップをはかることは、付き合ってから初めてのことだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
97 / 104