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真面目な君へ送る歌(音トキ)
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「どーしよーマサぁぁああ」
「い、一十木…
どうしたのだ、こんな時間に…」
俺が大声を出したせいで、マサの持っていた筆が、べちょっと半紙を汚した。
「イッキじゃないか。
…その様子じゃ
イッチーがらみかな?」
レンは読んでいた雑誌を机に置いて、俺を見た。
「喧嘩か?
いつも一十木が折れていたが…
今回は譲れなかったのか?」
「んー。
喧嘩ってゆーか。
トキヤのためを思って、
距離おこう、って言ってきた…」
「イッチーのため?」
「うん…
トキヤにとって俺は、
障害物でしかないかな、って。
…俺、今、トキヤ不足で。
もーすぐ盛っちゃうし…」
「イッチーには
イッキの気持ち、
どこまで伝えたんだい?」
「んと、………」
「…その様子じゃ伝えとらんのだな。
一十木。
言わなければ伝わらぬ。
一ノ瀬は今、
勘違いをしているかもしれないぞ。」
「かん、ちがい?」
「そうさ。
イッチーのことだから、
また真面目に
嫌われたーとか
飽きられたーとか言って
悩んでるんじゃないかい?
イッチーは
イッキみたいに
素直な性格じゃないから
迎えに行くにも行けないだろーしね。」
「そっか!
俺、トキヤのとこ行ってくるっ!」
行かなきゃ、伝えなきゃ。
トキヤに俺の全部、伝えなきゃ。
ーそのころレンマサ
「滞在時間、5分というとこか。
距離を置くには短すぎる時間だな。」
「そうだね。
良かったよ、蘭ちゃんいなくて。
蘭ちゃんがいたら
喧しいって怒りそうだ。」
「あぁ。そうだな。」
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