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それでも好き(那翔)
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本番
「那月。」
「うわぁ~!翔ちゃんだぁ!
どうしたの??」
「お前が迎えに来いっつたんだろ。」
「あぁ!そうでした!
ありがとう、翔ちゃん。」
那月はここんとこ地方ロケに出かけてた。
寮で藍と2人きり、どれだけ気まずかったことか…
そんでまぁ、昨日、那月から連絡があり、最寄り駅まででいいから迎えに来てほしいと言われたのだった。
「荷物、半分くらい持つぞ。」
「大丈夫だよ、翔ちゃん。
僕、力持ちだから~。」
間延びした綺麗な声。
ふわふわとした雰囲気。
全部が久しぶりだった。
「ロケ、どーだった?」
「すごぉ~く、楽しかったよ。
また行きたいなぁ。
あ!
翔ちゃんにお土産があるんです!」
途端に那月がカバンをゴソゴソ漁り出す。
「はい、どうぞ。」
「おう、ありがとう。」
那月が手渡してきたのは、可愛らしいクマのキーホルダー。
そのクマは帽子をかぶっていた。
「翔ちゃんにそっくりだなぁ
って思って買ってきたんです。
ちなみに、
僕はメガネのクマさんを
つけてるんですよぉ。」
那月のバッグには、俺にくれたそれと似たものがついていた。
「…俺、そっちがいい。」
「え??」
「那月、それとこれ、交換しろ。」
「いいけど、なんでですか??」
「…そのクマ、お前に似てるし。
それ付けときゃ、
今回みたいなロケとかあっても
寂しくねーだろ…っ」
「翔ちゃん、」
思いきり抱きしめられる。
「バカっ、苦し…」
周りの人の目も気になる。
駅の近くだから人通りも多い。
「だぁいすき、だよ?」
「…知ってる」
「ねぇ、翔ちゃん。
今日、藍ちゃんはお仕事?」
「そー、だよ。」
「じゃあ、急いで帰りましょう。
はやく翔ちゃんを味わいたい。」
耳元で囁かれる。
コイツの言動はストレートだから嫌だ。
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