アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
禁断のその先(龍翔)
-
「ん……」
目を覚ますと、少し前まで見慣れていた部屋にいた。
黒を基調とした大人な雰囲気の部屋。
すごく広い。
ここは、龍也さんの……
俺は立ち上がる。
激しく腰が痛んだ。
というか、体中が痛い。
重い体でリビングへ向かう。
「起きたのか。」
「…はい」
「今日はもう遅い。
つか、今、朝4時だけど。
ま、泊まってけ。」
「あの、俺っ……」
「寝ろ。
俺、今日オフだし、昼まで寝てろ。」
「龍也さん…」
龍也さんの優しさ。
何にも聞いてこないし、落ち着いたテンションが心地いい。
「気にすんな…
つっても無理、だよな。
けど、もう大丈夫だ。」
「…先生、ありがとう」
思わず、呼んでしまった。
「だから、俺はもう…」
「先生はずっと俺の先生だよ。
ずっと俺の大好きな先生だ。」
思わず、本音がこぼれてしまった。
俺の時間はあの時から止まってるんだ。
「…俺は、
お前に好かれて良いような人間じゃねぇ。」
俺だって、アンタを好きになっちゃいけない人間だ。
お互い様じゃん。
「だとしても、俺は龍也先生、
アンタが好きだ。
…気持ち悪いかもしれないけど、
どーしても伝えたかった。」
思わず、声が大きくなる。
「気持ち悪いワケ、ねーだろ。」
絞り出すような声色。
「いいよ、先生。
そーゆーの逆に傷つくじゃん。」
「俺だって、」
間があく。
言葉が続いてこない。
先生は、俺みたいにガキじゃねーから、“思わず”言葉が出ないんだ。
ねぇ、龍也先生の本音はどこ?
先生と喋るのは、頭を使いすぎるから嫌なんだ。
昔から、嫌なんだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
36 / 104