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笑ってほしくて(音翔)
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でも、それから俺と翔はなかなか会えずにいた。
もう2週間も会えてない…
仕事がたくさんあるのは嬉しいことだけど…
翔に会えないのは寂しいよ…
せっかく、翔が好きって気づけたのに…
そんな時だった。
ピロリーン
「メール…?
っ、翔からだぁ!!」
翔からメールが届いた。
俺は、携帯の画面を見て、さらに喜んだ。
「うわぁ~っ!
ご飯、ご飯っ!
トキヤっ!聞いてっ!
翔にご飯誘われたぁぁあ!」
一緒に撮影をしていたトキヤに喜びを伝えた。
「音也…ここは楽屋ですよ?
場所をわきまえなさい。」
トキヤの小言なんて聞こえなかった。
メールには、今夜にでもどうかって書いてあった。
俺は迷わず、翔にメールした。
ー5時間後ー
あともうちょっとで翔との待ち合わせ場所に着く。
もースキップしちゃうんじゃないかってくらい俺の足取りは軽かった。
人混みの中に見える、黒のハット。
あ、翔だっ!
俺は嬉しくって叫びたかったけど…
我慢がまん。
来るまえにトキヤに
「街中で叫ぶのはやめなさい。
翔にも迷惑がかかります。」
って言われたんだっ。
翔の迷惑になることはしたくないっ。
「あ、音也…」
「しょーぉ!
2週間ぶりだぁっ!」
「あ、あぁ…
そう、だなっ…」
「翔?
元気ない、ね?
具合わるい?」
「い、いや、違ぇよ。
店、予約してあっから。」
「本当?
ありがとうっ!」
「おぅ。」
なんだか、翔にいつもみたいな元気がなかった。
疲れてたのかな?
俺、無理させちゃった?
「いらっしゃいませー」
翔に連れてこられたお店は、ソファもふかふかだし、個室っぽい感じだし、おしゃれだし、すごく雰囲気がよくて。
なんて言ったらいいのかな?
んー…
俺だけじゃ絶対来ないようなお店だった。
翔はよく来るのかなぁ?
お店のシステムとかよく分かってる感じだし。
「音也、なに食う?」
「んー俺、
今日なんでもいい気分だなぁっ」
「そっ、かぁ…
俺はこれか、これが…
うわーまじ悩むぜ。」
「じゃあ、一個俺たのむよっ。
一緒に食べよっ?」
「い、一緒に!?」
「いや、だった?」
「いやな訳ないだろっ!?」
「え?」
「ぁ、いや、その…だからっ」
「ありがとうっ!」
「…なんで、ありがとう?
意味、分かんねぇし。」
「いやー、なんでだろうねっ。
言いたくなっちゃった。」
話していると、翔の顔が赤くなっていく。
ん?風邪かなぁ?
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