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ふたりでひとり(HAYAトキ)
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「…ダメですね、私は。
素直になりきれない。」
全く同じ顔の、その頬を撫でる。
「ダメじゃないにゃ。
素直なトキヤなんて、
トキヤじゃにゃいもんっ。」
そんなことを言う彼の頬を抓った。
「いひゃいっ!いひゃいにゃっ
(痛いっ!痛いにゃっ)」
「…やはり、
貴方はムカつきますね。」
「むーっ!どこがだにゃっ!」
ずるい。
いつの間にか、こんなに好きにさせるなんて。
私を貴方の虜にさせるなんて。
「ハヤト、退院したら、
抱いてください。」
「ふぇ!?」
「心も体も、
貴方と1つになりたい。」
「…っ……
は、早く退院する、にゃ…」
「はい。頑張ってくださいね。」
なんだか、幼少期に戻った感覚だった。
何も考えず、こうしてハヤトと話すなんて。
私とハヤトは、本当は、
生まれた時から、
ふたりでひとり
だったのかもしれない。
Fin
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