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悪魔のkissは炎より激しく(レン総攻め)
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「ただいま。」
それから小一時間後。
聖川が帰ってきた。
「おかえり。」
「今日は誰だ?
……来栖か。」
「ご名答。
よく当てたね。」
「帽子、忘れてるぞ。」
テーブルには翔の帽子があった。
「本当だ。
明日返すよ。」
「………神宮寺。
俺も、抱いてくれ。」
「あぁ。
また、何かあったのかぃ?」
「まあな。」
聖川には想い人がいる。
だが、その想い人には他に好きな奴がいるらしい。
俺からみると、そうでもないけどね?
彼は、十分俺に嫉妬してるぜ?
「今日、
一十木が弁当を持っていたんだ。」
ポツリと聖川が話しだす。
そう。
聖川の想い人はイッキだ。
「それは…
一ノ瀬の手作りのようでな。
ふ…こんな事で嫉妬している、
醜い自分が許せん。」
聖川は目を閉じ、俯いた。
イッキのことだ。
子供のようにその弁当を自慢したのであろう。
「そうなんだ。
でも、そんなの俺だって
嫉妬するぜ?
だから、お前は悪くないよ。
…ほら、おいで。」
今日の聖川とのセックスはいつもに増して激しいものだった。
俺も聖川も、心の穴を埋めるためセックスをする。
俺が初めて男を相手にしたのも、聖川だ。
みんなの前ではいがみあっている俺らだけど、一番話が合う。
次の日。
「レン…、いる?」
イッキがSクラスへやってきた。
「えぇ。呼んで来ます。」
イッチーがそれに対応する。
けれど俺はイッチーが俺を呼びに来るよりも早くイッキの所へ行った。
「なんだぃ?」
「…マサのことなんだけど。」
「あぁ。」
「場所変えよ。」
そして、誰もいないレッスン室へと連れて行かれる。
「…昨日、またマサを抱いたでしょ?」
ドアを閉めるなり伝えてくる。
「まぁね。」
「はぁ…ごめん、殴りたい」
「いいぜ。顔以外なら。」
「できないから言ってるだろっ!?」
イッキが叫んだ。
「レンは、それでも…
友達なんだよ……
だから、殴れないんだ…」
彼の声は震えていた。
「翔とかトキヤとかとも
関係があるのは知ってるよ?
でも、マサは止めてよ…
こんな事言えた立場じゃないって
分かってる。
でも、嫌なんだよっ…」
「それは、できない…」
「なんでっ!?」
「聖川は特別なんだ。」
「…好き、なの?」
「いや、そんなんじゃないんだ…
ただ聖川と俺は
深いとこで繋がってる。
言わば運命共同体、みたいな…」
「なんだよ、それ…っ」
「…イッキもさ、
本人に言いなよ、それ。」
聖川とイッキは両想いだ。
なのに、2人は大分回り道をしている。
「…そうだよね。
ごめん、レン。」
おチビちゃんだって、恋をしている。
それは明らかに叶わぬ恋で。
イッチーも恋をしているらしい。
ま、誰かは教えてくれないけどね。
みんな屈折してる。
俺が一番しているんだけど。
なんで人間は、素直になれないんだろうか。
捨て身になれないんだろうか。
人生は一度しかないのに、何故、後悔をする選択しかできないんだろう。
恋すらできない自分が言えた義理じゃないと思い、考えるのをやめた。
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