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あの日見た光景 ━プロローグ━
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『またなの?!蓮!!!
あれだけケンカはダメって言ったのに!!なんで母さんの言うことが聞けないの!?!?
…あんたさえ……あんたさえ産まれてこなければ…!!』
((母さん…………ごめんなさい…!ごめんなさい!
だって…だってね、子猫が悪い奴らにいじめられててね…だから僕………。
僕が悪い子だから…もう悪い事しないから…約束するから…!母さん………。か…かあ、さん………。))
━━━…ピピピピピピピ━━━
目覚まし時計の電車音と悪夢で俺は目が覚めた。
思わずガバッとヘッドから起き上がる。
…はぁ…はぁ………っはぁ……。
ひどい汗だ。息も荒くなっていた。頬には涙が流れていた。
あぁ、またか。またこの夢。
もう何度この言葉を聞いただろう。
もう何度、幼い頃の自分の姿を見てきただろう。
ずっと昔から繰り返し見てしまう夢。
俺が母さんに暴力を振るわれていた過去の夢………。
………チッ、くっそ………。
舌打ちをし、またベッドに潜り込み目を閉じた。デジタル時計は4月7日の午前7:00を示していた。
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