アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
職員室のコーヒーカップ
-
職員室に着けた喜びと校舎をぐるぐる回ったための疲れからまるで自分の教室に入るようにノックもせずにドアを開けて、はぁはぁ息を切らしながら
『沢ちゃん先生いますか!?!?』
と、叫んでしまった。……………やってしまった……。あたふた焦って混乱している俺の耳に、沢ちゃん先生の声が入ってきた
『お前は誰だーーーー、どんなに急いでいたとは言え、職員室に入る時はまずノック!それから組、名前、誰に用があるのか!
そんなことも知らないやつはもう1度中学生からやり直せーーーーー、
そんな奴の担任に私はなった覚えがないぞーーーーー、』
俺はハッとしてピシャリとドアを閉めた。
息を吐いてもう1度やり直し。
━━コンコン。━━━
『失礼します。1年の柳田 海翔です。沢城先生に相談があって来ました。』
言い終わると沢ちゃん先生の、よし。の一言。俺はさわちゃん先生の机の方へ向かった。
『どーした?何かあったのか?あ。柳田、脇腹大丈夫かー?気の毒だったなー。』
手に持ったコーヒーカップを机の上に置き、話しかけてきてくれた。俺は
『あぁ……ど、どーもっす』
と、よくわからない返事しか出来なかった。話は変わり、俺はさわちゃん先生に
『先生。クラスメイトの影宮くん…の事で…。あいつ、もう1週間くらい来てないですよね?だから俺、心配で。
余計なお世話かもですけど俺は影宮くんも友達だと思ってるし、一緒に高校生活を送りたいんです、
だから影宮くんの家に行ってみようと思ってるんですけど家知らないし、どーしようもないので先生に相談しに来たんです。住所とか教えていただけないでしょうか?お願いします』
頭を下げる俺を見て沢ちゃん先生は
『柳田ぁ……お前………、いい奴だな!!!先生は感動したぞ!今どきの男子高校生ってそんな事言えんのか!青春だなーーーー、うんうん、』
さわちゃん先生、なぜか感動中。
『でもな、柳田。先生ってゆーのは簡単に生徒の情報を他人に渡すことができないんだよ……………………………。
………でもまぁ…………ないしょ、……だからな?
ほれ、これ持ってけ』
ポイッと沢ちゃん先生が俺に渡したのは影宮の住所と地図のプリントだった。
(え、いいんですか?!)コソッ
(いいから持ってけ!影宮のこと、頼んだぞ)コソッ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
19 / 114