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タオルケット事件2
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『………んん……眩し……、もっとこっち……んっ………』
そう言った京佑は、そのまま駆の腕を掴んだままベッドの上へ引っ張ってしまった。ボスッとベッドの上に倒れ込む駆。
『ちょっ……、えっ…?』
俺達は自分の目を疑った。弓弦と顔を見合わせる。
京介が駆の事を、ギュッと抱きしめ、優しく唇にキスをすると、駆の背中に腕を回し、すぐにまた寝てしまった。
京佑の身体と風呂上がりでまだ濡れている駆の身体が密着する。
京佑の身体の方が駆よりも大きい為、鎖骨の辺りに駆の顔がスッポリと入っている。
寝惚けているとはいえ、さすがにあれはヤバイ……。
『ちょぉーーーー、助けてぇぇぇぇ……』
駆が小声で顔を真っ赤にさせながら京佑を起こさないよう必死に俺達に助けを求めてきた。さすがにあれはキツイだろう…、
((………目の前でなんつーモン見せられてんだ俺達………。ま、俺も影宮くんと2回キスしてんだけどさ……))
いや、そんな事を考えてる時間はない。一刻も早く駆を引き剥がさなくては……。
『おい、京佑ぇぇ……手っ、離せっ!』
そぉっとベッドへ近づき、京佑の手を駆から剥がそうとするがグッと抱きしめているからか、なかなか剥がせない。
この状態と、さっきのキスの恥ずかしさで耐えられなくなったのだろうか、
『……きょ、京佑ぇぇ………離してぇ……起きてぇや……』
もう駆は涙目になっていた。ペチペチと頬を叩いて起こそうとしている。
その時、やっと目を覚ました。
『…………ん…何や………うっさいなぁ…………。
……………ん。……………………んんっ?!
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!?!』
目を開けると目の前には風呂上がり姿で泣きそうな駆。
しかも自分が抱きしめている。
慌てるはずだ。慌ててもの凄いスピードで駆から距離をとる。
『なんっ………なんや!何でお前が居るんや!?』
『何でって………、おまっ、お前が俺をいきなりベッドに引きずり込んできたんや!覚えてないんか?!』
『覚えとるわけないやろ?!俺がお前を引きずり込むわけあらしまへん!気持ち悪い!』
『気持ち悪いやて……?!失礼やな…、もー、嫌やぁ…』
そう言って駆は、とうとう泣いてしまった。
駆が泣くところを俺達は初めて見る。
『何でお前が泣いとんのや!もー、わけわからん…』
『京佑。混乱するのもわかるけど、確かにお前が自分から駆をベッドに引きずり込んだんだよ。その後、抱きしめて駆にキスした。まじで。俺もみんなも見てたから。』
陸人の話に俺と柚樹、影宮くんがうんうん、と頷いた。
陸人が駆を落ち着かせながら話し始める。
『えっ……………ほんまか……?!でも、陸人が言うんやからほんまの事なんやな……でも何で……』
『もしかしたら夢とか見てたか……?』
『夢……………………。あっ……女の子の夢や』
『女の子ぉ?!』
京介の言葉に思わず、俺と弓弦は同時に聞き返した。
『あぁ。女の子の夢。俺が寝てたらなぁ、小さくて可愛い女の子が来てなぁ。《一緒に寝てもいい?》なんて言われてしもてん…♡ 名前も呼ばれたしなぁ。思わずキスしてしもたんや。
抱き心地も良かったし、シャンプーのええ匂いもしたし最高やってん…♡』
『………………………………………京佑、』
『ん?』
『たぶんその女の子と駆を重ね合わせちゃったんだよ。名前を呼んだのは駆だし、それに駆はさっき風呂から上がったばっかりなんだわ。だからシャンプーの匂いも駆。』
『ほんまかそれ……………………はぁぁぁぁぁぁ……………』
京介は陸人の話を聞いて顔を手で抱え込み、深いため息をついた。
『………………駆。』
京佑が名前を呼ぶと、名前を呼ばれた駆がビクっとなり、ゆっくりと呼ばれた声の方へ振り向く。
『えーーーっと………なんか迷惑かけたみたいで…すまへんどしたなぁ…』
『…………………ズッ』
『おい、いつまで泣いとるん。』
『………ズッ、…ズズッ。俺の゛…ファーストキス……』
『あーあ。駆、まだキスした事無かったみたいよー?京佑ぇー。駆の大事なファーストキス奪っちゃったよー?』
『どーすんのー?責任とって付き合えばー?』
『ちょ、お前らっ…』
からかう俺と柚樹。そして、それを宥める陸人。
『責任なんてとらんでええわぁ……あほぉ…』
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