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3日ぶりですね
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家着いたのは影宮くんの家を出てから約1時間半程経った時間だった。気づかなかったが、どうやら河原でしばらく時間を潰してしまっていたのだろう。
3日ぶりに見る家は何か懐かしい様な雰囲気があった。
自分の肩よりも少し低めの門扉を開け、玄関の扉を開ける。
『ただiッ………………………』
ただいま、と言おうとした瞬間、タンッ!という音と共に顔面への衝撃。そして目の前が真っ暗になり俺は足をヨロつかせながら廊下に背中から倒れ込んだ。一瞬、自分の身に何が起こったのかわからなかった。顔面にぶつかってきた今、顔の上にある物体を触ってみるとフワフワとしていた。目を開けてもまだ暗い。
フワフワの物体が少々重くて息が出来なくなり、慌ててガバッ!と掴み上げるとその物体の正体はクロさんだった。
クロさんは俺の手に抱きかかえられたまま首を伸ばし、俺の頬をペロペロと舐め回している。
『クロさーーーん?そんな急いでどーs………ん?、
海翔?お、お帰り。何してんの?』
驚いた顔をしてこちらに向かってくるのは長男の和成。
『あ、和兄。ただいまー、クロさんが飛んできた…』
『何だそれww』
和兄と笑い合っているとリビングから次男の柊優の声が響いた。
『和成ー?クロさんいたーー?早くクロさん抱かないと寂しくて死ぬ…』
『クロさんいたよー、それと海翔が帰ってきたぞーー。
おし、行こ』
和兄に、そう言われ一緒にリビングに向かった。部屋に入ると家族全員が揃っていた。
『あら海翔!お帰りなさい!』
『にーちゃんッ!』
『兄さん、お帰り…』
『3日会わなかっただけなのに何か会うの久しぶりな感じすんな!!お帰り海翔!』
俺はみんなにただいま、と微笑むとみんなも笑顔になった。
((やっぱり我が家が最高だな…安心する…))
クッションを抱きしめたまま、床にゴロゴロ転がりながら次男の平次が口を開いた。
『なーー海翔聞いてくれよー。さっきな?俺がクロさん撫でてたらいきなり顔面蹴られて廊下の方に走っていっちゃってさー、散々だったぜ…』
『…クロさんは海翔兄さんが帰ってくるのわかって玄関まで迎えに行ったんだよ』
ソファーの上に座ってパーカーのフードを被りながら口を開いたのは五男の葵。
『葵の言う通りだと思うぞ、海翔が玄関開けたら顔面に飛んできたらしいからなw』
『まじか!!!クロさん海翔が帰って来るのわかったのか!!お前は天才だなぁぁぁッッ!!♡』
そう叫んでクロさんの背中にズボッと顔を埋めた。
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