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妖精さんこんにちは
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オレンジ色の夕日が射す放課後の水泳部の部室、白い壁にオレンジが反射して…嗚呼、夕日ってこんなに綺麗だったかなぁ、なんてぼんやり考えてみる。
「綾萌(アヤメ)…綾萌好きだよ」
「っ…相川(アイカワ)!!!!」
なんて現実逃避している場合じゃなかった!
俺はこの綺麗な夕日を背にクラスメイトに抱き付かれ、今まさに愛を囁かれた所だったんだ。
…はい!
「素敵なシュチュエーションじゃない」と思ったそこの貴女。
ええ、そりゃあね。状況的にはとっても素敵な告白シュチュエーションだろうね。
こんな状況で女の子に抱き付かれて告白されたら誰だってドキドキするし、俺だって嬉しい。
嬉しい、そりゃ嬉しいさ!女の子、だったらね!!
一言補足させて頂くと、俺の学校は全寮制男子校だ。
…もう一度言っとこ。俺の学校は全寮制男子校だ!!
ええ、つまりですね。何が言いたいかと申しますと…。
クラスメイトという事は、俺に抱き付いて告白してきたコイツは俺と体格もそんな変わらない、れっきとした男な訳ですよ。
因みに勿論、俺も間違え様も無い男な訳です。
しかも、俺はホモじゃねぇ!!
あ、失礼。俺はゲイじゃねぇ!!
という訳なので、全くもって嬉しくない訳です。
…え゙??
「やっぱり素敵ww」だって!?
すみません。これを読んでいる貴女に聞いた俺が間違ってました。
──ガタ、ガタン!!
「ッッ…痛ぇ」
不意に強い力で突き飛ばされ、背中打ちました。腰も。
いきなり何だよ!!!!
って…!!??
あ、もしかしなくても俺、押し倒されてます?
「綾萌…」
うん。やばい、非常にやばい。貞操の危機到来。
もう現実逃避して腐女子な妖精さん達と対話してる場合じゃない。
本当、現実に戻らなければ!!
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