アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
生き方と笑顔
-
「ふざけんな…テメェといると空気が腐る。」
「それはコッチのセリフだぞ犬。」
「俺は犬じゃねぇっ!」
ったく、なんでこんなヤツ…!
「…つーか、なんで本性隠してんだよ。」
「バカかお前?」
「うるせぇな!」
さらっと人をバカ呼ばわりすんな!
「自分の本性をさらしてバカ正直に生きてるのなんて駄犬くらいだ。
人間は皆、己を隠して生きるモンなんだよ。」
あ…
なんか、今の一言…すげぇ、深い気がする。
…てか今、さらっと駄犬っつった!?
「って事は、俺以外皆そうしてんのか?」
「そうだと言っても過言じゃないな。」
「それじゃあ…俺も、そうあるべきなのか…?」
ふと、アイツの顔が思い浮かんだ。
優しく笑い、俺を照らす光__
___だった、アイツの顔。
結局皆、俺から離れていきやがる。
ポンッ
「え…」
突然頭に温もりを感じ、驚いて顔を上げる。
そこには、京の顔があった。
黒笑いではなく、薄ら笑いでもない。
ただ微笑むだけの、目を細めるだけの笑顔。
「他人がどうだからといって、お前が変わる必要はない。
本性を晒して生きるという事はとても辛い道だ。
それを歩いているお前は、俺よりもさぞかし強いんだろうよ。」
コイツ…こんな顔も、できるんだな。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
27 / 93