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俺に触るな
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「…よく頑張ったな、犬」
今頃個室から出てきた京が言った。
なにが頑張ったな、だよ。
なにが_____
「…洗わ、なきゃ」
汚れたところ、洗わなきゃ。
俺は、まだ力の入らない足をなんとかして立ち上がる。
「おい、今からシャワーを浴びるつもりか??
…まぁ当然だ、またナカに出されたんだもんな??
あと口もか。
そんなフラフラで洗えるとは思えんがな。
俺が手伝ってやろうか?」
そう言って、京の手が俺に伸びてくる。
「触んな!!!!!!!」
俺はとっさに、ヤツの手を払ってしまった。
だって、怖かったから。
ヤツらの手は気持ち悪いのに、
京の手はなぜ平気なのか。
知ってしまうのが
分かってしまうのが、怖かったから。
「…独りで、できる。」
俺はなんとか個室に入り、ナカの精液と身体、そして頭を洗った後、
シャワー室を出て脱衣所に行った。
服を着て脱衣所を出ると、そこには既に服を着た京が立っていて。
「そんなに嫌だったのか?
快楽に弱いお前が嫌がるほど相手は下手だったと見えるな。
さすがのお前でも感じないとなると、
アイツ等相当下手なんだろう。
まぁ、我慢できたご褒美にキモチヨくしてやるよ。」
京はまた、俺に触ろうとする。
「触んなって!!!!!!!
…言ってんだろ。」
また、拒絶してしまった。
京は、驚いた顔をしている。
それもそうだろ、俺が本気で拒んだんだから。
最初から、こうすればよかった。
あのとき本気で拒んでいれば、
こんな気持ちにならずにすんだ。
この気持ちの名前も、行き場も分からないまま
苦しまずにすんだ。
俺が穢されることもなかった。
俺が_____
「…ごめん、ハルさん____」
俺はその場に京を残して、自分の部屋へと戻った。
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