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可愛らしい彼女は
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それは、数日後のことだった。
今日は早起きして駅のホームへ向かう。
毎日は早起きできないけど、こうしてたまになら早起きできる。
きっとタツがいるはずだ。
そう期待を胸に駅のホームへきた。
そこにはタツがいた。
駆け寄って声を掛ける。
「タツ!おはよ!」
「朝からうるせえ」
嬉しさ余って大きな声で言ったら、鬱陶しそうに顔をしかめられただけだった。
でもそれでも、耳につけていたイヤホンを外して、俺と会話する気でいてくれてるから、凄く嬉しかった。
電車が時間通りにきて俺とタツは電車に乗る。
相変わらずタツは他の人たちより頭二つ分くらい大きくて、こうして人が密集するところにいると余計に目立つ。
だからタツは見つけやすくて。
「あ!やっぱりタツだ。ホームでみてそうなんじゃないかなって、同じ車両に乗ったんだよ」
声は高くて、可愛らしかった。
突然タツに声を掛けてきた彼女は、慣れた様子でタツの隣にピッタリとくっつく。
そうすると、彼女の背がとても小さいことがわかる。
たぶん身長は150センチくらいだろう。
髪の毛は透き通るようなブラウンで、巻いているのか、それとも緩いパーマなのか、ふんわりと綺麗にゆるやかにウェーブしていた。
元々のたれ目を、さらにメイクでたれ目にしているようで、可愛らしい顔立ち。一言でいえば、ハムスターみたいな。
もしかしてタツの彼女なのかな。
そんな考えが浮かんで、そしたら俺は酷く動揺した。
なんでかわからないけど、タツがとても遠いところに行ってしまったような気がして、酷く悲しくなった。
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