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澄香ちゃん
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「あれ、今日は友達と一緒なんだね」
「えと……こんにちは!」
目線を俺に向ける女の子に、慌てて挨拶した。
「あたしタツと同じクラスの足立澄香(あだち すみか)って言います。よろしくね」
愛想よくにっこりと笑いかけられて、悪い気はしなかった。
ただ、どうしてかタツの彼女かもしれないと思うと、心がずん、と重くなる。
相変わらず澄香ちゃんはタツにピッタリとくっついているし、なんなのか心がそわそわして落ち着かない。
「あ……俺、陣内厳哉っていいます。タツとは兄弟の兄弟で……だから兄弟みたいな感じです!」
ややこしい関係を何とか説明しようとして頭がこんがらがる。
面倒くさくなって、適当にそういった。
「兄弟じゃねえから」
タツが顔を顰めてそう言う。何もそんなに嫌そうにしなくても。
「ああ!ミネくん?タツからよく聞いてるよ!」
何故か突然目をキラキラと輝かせて俺を見る彼女。
理由はわからないけれど、タツが学校で俺の話をしてくれているのかと思ったら、嬉しくなった。
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