アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺とタツと駅のホーム
-
俺って何気に神様に好かれてる。
会いたい、そう思ってたら会えた。
何時もより早く目が覚めたので30分ほど早く駅についたら、ホームにタツがいた。
後ろ姿だけど、タツだと分かった。
学ランに黒のスポーツバッグを斜め掛けしてる、黒髪短髪の明らか周りの人よりデカい男。
「タツ、おはよ!」
「何でお前いんの」
張り切って声をかけたら、ウザったそうに一瞥される。
「今日何時もより早く起きてさ。二度寝出来ないタイプだしそのまま早く来ちゃったわけ。でも良かったー!」
「何がだよ」
「タツに会えたから」
ほんとそのまま早く家を出て良かった。
嬉しくてにこにこ笑ってたら、呆れた顔をされる。
「俺は良くねぇ」
「なんで」
「朝からうっせぇのと会ったから」
うっせぇの、つまり俺。
そう言われてしまうとやっぱタツに嫌われてんだな、と痛感して悲しくなる。
でも俺はそんな事じゃめげない。
へこたれない。
タツと仲良くなりたいから。
暫く沈黙が続いていたのを破って口を開く。
「この前ヨシと遊でただろ?どこいったの?」
「まだ話しかけてくんのかよ…」
鬱陶しそうな視線を向けられるが、何して遊んだのか気になるからじっと返答をまつ。
「映画見て、服見て、バッティングセンター行って、よく分かんねぇ変な店で飯食った。それだけ」
そんな俺に仕方なく折れて、簡潔にそう答えた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 40