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可愛い寝顔
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タツが来てる?この家に?ちょっと待って、え、でも玄関に靴あったっけ。
そう言えばあの時落ち込んでてそのまま玄関上がったからちゃんと見てなかった。
「え、マジ?マジでタツきてんの?しかも俺の部屋にいんの?嘘でしょ」
驚きすぎて混乱した頭のままヨシを問いただすと、何を思ったのかヨシが焦ったように言い訳し出す。
「え、ごめんって。何か知らないけどタツ兄が急にウチくるって言うからさあ。あ、でも来るならケーキ買ってきてって言って買ってこさせたから!ミネの好きなティラミスとプリンもあるよ!だから許して!」
え、あれタツが買ってきたの。
ヨシが買って来たんじゃねーのかよ、とか突っ込む余裕ないわ。
え、わざわざウチくる為に買ってきてくれたのか。
いや、でもただ単に可愛い弟の頼みだから買って来たんだよな。早とちりは良くないぞ俺。
でもやっぱ、嬉しい。
ちゃんと約束守ってくれたんだ。
しかも俺の部屋にいるとか。
「タツ兄、たぶんミネの部屋で寝てると思う。勝手に部屋入れてしかも勝手にベッド貸してごめん…」
「でかした弟よ」
肩をがしっと掴んで一言そう言ってから、何故か怪訝な顔をするヨシを放って自分の部屋に直行する。
タツが俺の部屋のベッドで寝てるとか、そんなん突っ立ってる訳には行かないでしょ。
超特急で自分の部屋を開ける。
そしたら、マジで本当にタツがいた。俺の部屋のベッドで横向きになって無防備に寝てる。
そっと音をたてずに部屋の戸を締めて、忍び足でベッドのそばに寄った。
静かに寝息を立てて気持ちよさそうに寝てるタツの寝顔に心の中がじんわり暖かくなって満たされる。
普段呆れた顔とか、鬱陶しそうな顔しか見てないからこんなのは超貴重。
やばい、めちゃくちゃ可愛い。
カメラ回したいレベルだわ。今手元にスマホもないから断念したけど。とにりいくくらいならここでずっと見ていたい。
じっと視線を送っても、タツが起きる気配はない。
今なら、ちょっとくらいいよな。
そう思って、恐る恐るタツに手を伸ばした。
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