アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
入学式 1
-
咲は少し、浮かれていた。
なんと天が新入生代表として皆の前に立つからだ。
小さい頃から一緒に過ごしてきた幼馴染みが、代表に抜擢された。
それだけで、とても誇らしかった。
だからずっと考えていた事も改めて思い出された。
(少しでも、天ちゃんからの助けなしで生活しよう…天ちゃん離れしなきゃ…!!)
いつまでも天の幸せを奪っていて自分が優先されてしまう、このままの生活はダメだ。
「高城君…?」
廊下にいると、先生らしき男の人が後ろから声をかけてきた。
「僕は生徒会の顧問の、要 茉莉(かなめ まり)です」
名前を聞くだけだと、女の人かと間違えそうだが声の主は背が高く、顔立ちがとても綺麗で色気のある男性だった。
「入学式の手順を話さないといけないから、その前にちょっといいかな」
「わかりました、…咲」
天が不安そうに咲を見た。
「僕は大丈夫だよ天ちゃん、いってらっしゃい!」
天は後ろ髪を引かれる思いだったが、茉莉の後を追って行った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 111