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Act.11 柚
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昨日から香月さんでいっぱいです。
満面の笑みで見つめられてゾクゾクとする感覚が鳩尾からせり上がってくlきます。
「お!いいね。その髪の色、似合ってるよ」
監督は何でも良いとしか言いませんが、褒められて伸びない子はいません。今日は元気に撮影に……あ、写真の撮影でしたね。
あ、カメラマンさんいつもと違いますしね。
「ん?お前、可愛い彼氏連れてるね」
いきなりカメラマンさんが香月さんに話しかけました。
「あ゛?」
香月さんいつもと雰囲気ちがいます。物凄い勢いでカメラマンさんのこと睨んでますが、どうしました?
「なんで、兄貴が来てんだよ」
えっ?ええっ?お兄さん……誰の?
……って香月さんのお兄さんですね、僕に兄はいませんから。
よく見ると香月さんと同じくらいの綺麗な人。
「は、はじめまして、斎藤将生です。よろしくお願いします」
「はじめまして、香月臣人です。オミでいいよ。」
そうですか、オミトさんですか。あれっ?香月さんって下の名前何でしたっけ?聞いたことがありあません。
今、軽い衝撃を受けました。香月さんは香月さん、それだけで完結していました。
「ユズ、いい子だからお兄ちゃんのお仕事の邪魔しないでよ」
柚ですか?香月さんの名前は柚って可愛い名前なんですね?
「ユズ、可愛い……」
つい言葉が溢れてしまいました。
「将生、その呼び方止めて、兄貴だけだからそう呼ぶの。ちゃんとユウトって呼んで」
柚に人って書いてユウト……初めて知りました。
何だか下の名前で呼ぶだけで、きゅんっとなります。香月柚人、香月将生……どっちも似合ってる気がします。
あれ?なぜだか僕は……甘酸っぱい気持ちになってしまってるかもしれません。
【フルーツ おしまい】
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