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Act.14 ローライズボクサー
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「香月さん!俺が昨日着ていた服ってどこにありますか?今朝、乾燥機に入ってましたよね。」
「ああ、あの暗い色の服ね...。捨てようかと思ってたやつね..。」
「ダメです。あれ、あれ全部もってきてください!そもそも香月さんにもらった服は、全部お醤油色ですから。あの服よりもう色彩暗いです。」
「俺がとってくるの?」
いや、いや自分で取りにいけるような格好なら、とっくに帰っていますって。
「でもなぁ。こんな可愛い格好の将生をここに置いておくのは心配。」
「隣なんですから、1分くらいでしょう。大丈夫です!早く行ってきてください。」
急いで香月さんに洋服を取りに行ってもらう。香月さんが出てすぐにオミさんが、下着を手に戻ってきました。
「仕方ないから、このローライズあげるよ。」
なんだ普通の下着もあるんじゃないですか。最初になぜそれを寄越さないのか理解できません。
でも、もう香月さん取りに行ってくれたので、それも不要かもしれませんが。
「これ俺のボクサーなんだよね。それを将生にあげるんだよ。だから代わりに、その代わりにねっ。」
え?その代わりに?ってなんでしょう。
「俺が履かせる。それでどう?じっとしてて。」
へ?今、何とおっしゃいました?おかしいでしょう。その発想。どうしてそこにたどり着くかな。
...ピンポーンとインターフォンの音がする。あ、帰ってきてくれた。
「だ、大丈夫です。今、香月さん服取りに戻ってくれましたし。」
「あ?ユズ?入って来られないよ。だって、俺鍵かけたもん。」
ドンドンと、ドアを叩く音がする。え?鍵かけたって。どうして。
「ね?着替えのお手伝いでチャラって。いいでしょ?」
ドンドンドン。何度もドアを叩く音がする。
「兄貴、オミっ!開けろ!開けろっての!将生返せ!」
着替えのお手伝いって、俺は幼稚園児でしょうか。昨今幼稚園児でも自分の下着くらい自分で履き替えられるはず。ってことは俺はそれ以下...。
「いや、本当に自分で。というより、もうこのままでいいですから。スキニー貸してくださいっ。」
「あ、あのスキニーパンツもそのTシャツも俺のだよね。だから、下着の着替えを手伝わせて。どう?」
どうしても着替えにこだわるらしいですね。ってか脱がせたいだけ?まさか?
じりじりと近寄って来るオミさん…かなり怖いですっ!
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