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スーツ姿の彼(2)
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気づいたら飲み屋に居て、気づいたら両隣には女性の同僚が居て、気づいたら自身のコップにはお酒が入っていた。
(確か全部断った……。)
「ほらー、深町さんも飲もうよー」
もう酒が回ったのか呂律が回っていないように思える。
さっき一杯飲んだんだけどな…。
助けを求める視線を送っても返ってくるのは羨望の視線だけ。
さっき怒鳴られた上司に同じような送ってもすぐに反らされてしまった。
(助けて……。)
仕方なく注がれている酒を飲む。
すぐさま酒がなみなみに注がれる。
今のご時世、女性に軽く触れただけでも裁きの対象になってしまう。
そういう意識はなくても、だ。
面倒な社会だ。
(こういうときにも主任が怒鳴ってくらたらいいのにな…)
その主任は少し離れたところで楽しんでるようだ。
なんだか主任は特に俺に厳しい気がする。
あの年で主任、という職なのは尊敬に値するが、厳しい。
自分が悪いのは嫌という程分かっているし、部下を育てるのも上司の役目だと思う、けど
「もうちょっと優しくならないかな…」
「ん?何か言った?」
どうやら声が漏れていたらしい。
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