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名前とクラスと赤髪と
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「クラスどうだろうねー」
「一緒だといいよね!」
そんな陽気な会話が飛び交う中、ただ1人七海は浮かない顔をしていた。
名前もわからない彼の笑顔が誰かに似ている気がしてきたのだ。
「…どこで見たんだっけ、」
今さっき配られた手元のクラス表を見ながら、記憶をまさぐる。が、そんなすぐに思い出せるはずもなかった。
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A組からF組まである、南芝崎高等学校、通称南芝。
七海のクラスはA組だった。
そもそも中学の友達なんて、この学校では片手で数えられるくらいしかいない。
自分の友達を作る事よりも、赤髪の彼のクラスはどこなのだろうか。七海はそればかりが気になっていた。
A組はどちらかと言えば派手な人は少ないようだった。
だからこそ目立つ赤髪。金髪は3人くらいいたが赤髪は流石に1人しかいなかった。赤髪が何人もいたらビビる。
七海は前の方に座る彼の後ろ姿をただ呆然と見つめた。
彼の名前が知りたい。
あわよくば、彼と一夜を過ごすことが出来れば…なんて、
叶うはずもないことを思いながら。
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