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夕食後、俺が洗い物をしていると雅はベッドの上で今日の打合せの資料か何かを広げていた。
「アイリスの?」
洗い終わって机を畳み、ベッド横の床に座って覗き込む。邪険にされるかと思ったが、犬猫を引き寄せるみたいに俺の頭を自分の足の上に乗せた。消して柔らかくはないけど、極上の膝枕。ハーフパンツから覗く足は白くてすべすべで、とても同じ男の足とは思えない。
「そう。見て、これ」
「契約......えっ?うぇっ!?」
思わず変な声が出てしまった。契約金の額が、どう見てもゼロが一個多い。
「俺もこれ見たときびっくりした。ねぇ、このお金入ったら、どっか旅行でも行こっか」
「えっ、えっ?」
雅ちゃんが優しすぎる。
「海外イベント出るためにパスポート取るんでしょ?だったら、せっかくなんだしどっか行こうよ、海外......なに、その顔」
「えっ、いや......雅ちゃん、なんか変なもん食ってない?」
「なにそれ......あぁ、食べてるかも」
「えっ」
「毎晩彰吾の精液飲みすぎて、おかしくなってるかもね」
そんなことを、そんな艶っぽい表情で言われたら、どうしたらいいの俺......
「行こうよ。それとも、俺と旅行は嫌?」
「まさかっ!地の果てだってついてくよ」
「......ね、彰吾」
「ん、なに?」
雅は何かを言いかけたが、何度か口をぱくぱくさせてから、誤魔化すようにキスをしてきた。俺は何も気づかないふりをして、そのキスに応える。立ち上がって雅を押し倒して、額にかかる髪をかき分けたとき、右耳に何か付いているのに気づいた。
「あれっ、これ、俺のピアス」
「あ......忘れてた。勝手に借りちゃった」
「なんだー雅ちゃんが付けてたの?無くしたのかと思ってたんだよ、良かったー......っていうか、なんで俺が付けてたやつ付けてんの?」
俺が付けてたアクセを付ける......って、なんか、エロい。しかも、右耳だけ付けてて、左は俺に付いたまま......ってのが、なんか、恋人っぽい。
「ただのきまぐれ。返す」
「あ、別にいい。むしろ、付けてて。あーでも、雅ちゃんならもっと小ぶりなやつの方が似合いそうだなぁ」
「今度、ピアス買いに行こう」
「え?」
「ピアス。俺に似合うの選んで?」
「......それ、片側ちょうだいって言ったら?」
「むしろ、左側付けてくんないと、俺右しか開けてないし」
なんだろう、空気が、空気が甘い......!
「彰吾は......自分以外の人にピアス開けたことある?」
「や、ないけど。なんで?」
「俺に、開けない?」
「え......雅ちゃん、自分じゃ怖いタイプ?」
「......今日、ほんと俺、おかしいみたい」
「え?」
「彰吾、ね......」
そして、俺の耳元で熱い吐息と共に囁かれた言葉に、本当に今日の雅ちゃんはおかしいと思ってしまった。
「俺の乳首に、ピアス、開けてよ......俺を、彰吾だけのものにして」
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