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待ちに待った入社式の日は、真っ先に彼を探した。
しかし、彼の姿は何処にもなく、声をかけられる事もなかった。
ようやく会えると期待していただけに、その日はすごく気落ちした。
役職も部署も名前すら分からず、途方にくれて、名札をチェックしていなかった自分を責めた。
それからというもの、社員食堂や各階の休憩室、どこの部署の人間でも出入り可能なところは全てまわって彼の姿を探した。
絶対何処かにいるはずなのに、会えない。
(あの人、何処にいるんだ?まさか……派遣だったとかいわないよな?)
一抹の不安も過ったが、必ず何処かにいると信じて、いつ何処で彼と再会しても恥ずかしくない自分でいようと、己を高める努力を惜しまなかった。
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