アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
#8
-
二人目の『商品』に会ったのは、それから数日後。
リコの執着は日に日に酷くなって、ある時など屋内にある俺の部屋の前で、俺が起きてくるのを待っていたこともあったりした。
しかし俺がその日社長室に向かったのはその件では無く、全く別の要件。
コンコン
「シセルです」
「はぁ、ん、おう、入れ」
…何だ?
妙に疲れたような声色に、違和感を感じた。
そして部屋に張ってすぐ、その原因を知る。
「あんっ、あぁっ、あっ、そこっ、そこぉっ」
「はぁっ、あー良い、すっげ締まる。ん、いきそ、いくぞっ、おら」
パンパンと肉がぶつかる音と、荒い息遣いが交差する。
反射的に目を逸らして、終わるのを待った。
「…ふぅ、あぁシセル。何の用だ?」
「シャワー室の排水溝なんですがね、蓋、買ってもらえないですか」
「蓋?何で」
「虫出てくるんですよ。放っておいたらここまで上がってくるかもしれないんで」
「…ったく、いくらぐらいすんだそれ」
「大した金額じゃないです。スナック一袋位ですかね」
「あ?そんなもんかよ。っと、これで良いか?」
「えーっと、あ、そうですね、足ります足ります」
「釣りはやるよ」
「あ、マジすか。あざっす」
段々と、この社長の扱いにも慣れて気がする、ん?
「社長、この子ってあれですか、商品ですか?」
「あ?お前まだ顔合わせて無かったのかよ」
「あー、まだ最初の一人だけですね」
ふと、社長のベッドで横になったまま息を切らしている子を見ると、臆面無くこちらを見ていて少し焦った。
「し、せる…あ、リコが言ってた人か。へぇ、意外と綺麗な顔してんじゃん」
「あんま見るな。んじゃ社長、俺はこれで」
「おう」
そう言って出て行こうとしたのだが、不意に声が上がった。
「僕もいーこおっと」
ぱたぱたと、後ろから明らかに近づいてくる音がする。ので
「へ?あ、ちょ、まってよっ、何で逃げるのっ」
当たり前だろうが。
既にリコだけでも死ぬほど面倒なのに、こいつリコ以上に強かだろ、絶対。
所詮ガキの運動神経と大人げなく走り去ろうとしたら、背後から聞き捨てなら無い言葉が聞こえた。
「今っ、逃げたらっ、余計付きまとうよっ!」
…俺なんかしたかよ。
しかし止まらない訳にはいかず、結局、後ろから勢いそのままに抱き着かれたのだった。
「はぁ、はぁ、あー疲れた。もう逃がさないからね。あ、僕はエネ。エネって呼んで」
「呼ばねぇ。絶対呼ばねぇ」
「ふふっ、恥ずかしい?でも呼んでくれたら良い事、してあげるよ?ほら、呼んでみて?」
殴っていいかなこいつ。
恐らく、恐らくは、こいつのいわゆる『常套手段』なのだろうが、特別そういう趣味が有る訳で無し、ほぼ毎日リコの後処理を渋々してやってるせいで、少女と見紛う可愛い顔立ちも、色気のある四肢にも、妙な気持になる訳で無し。
…ただただ、苛つく。どうしようかこれ。
「んー、じゃあ、身体にきいてみよっか」
エネが、躊躇も遠慮も無く俺の股間をまさぐる。
「…へ?あれ?」
しかしながら、そこは特に固くなったりして無い訳で。
エネは一瞬きょとんとした顔をした後、これでもかというほど顔を赤く染めた。
「え、は、はぁっ!?何で!何で勃ってないの!?もしかして病気!?」
最後の一言にカチンときたので、くるりと横を向いて満面の笑みで罵る事にした。
「病気じゃねぇし、君に魅力が無いから勃たないだーけ。
とっととお部屋に戻って自分の裸でも想像しながら抜けば?ナルシストの糞ビッチ君」
言葉の意味を理解して、怒り狂う前に足早にその場を後にする。
後ろの方でキーキーと喚いている声が聞こえないことも無いが、無視。
でも、と、ふとある事に気付いた。
俺の面接の日、無理やり入れられ挙句輪姦されたリコと、社長室のベッドで犯されて、ある程度は自由にやっていても咎めが無いエネ。
扱いの差があるって事か。
特段気にする事でもない気がしたが、ならもう一人は?と反射的に考えている自分がいた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 48