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20 よつばside
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櫻さんの渡してきた青色の液体はお湯に入れて混ぜ混ぜするとふわふわの泡になる魔法の液体だったみたい。
楽しくて泡で四つ葉のクローバーとてんとう虫を作って櫻さんに見せたら褒めてもらえてすっごく嬉しい。
最初はてんとう虫が分かってもらえなかったけど櫻さんはうーんって考えた後にちゃんとてんとう虫だって当ててくれたから、頭に乗ってた大きな手にありがとうのちゅーをした。
でも恥ずかしくなっちゃって櫻さんのお腹にぐりぐりお顔をくっつけたら櫻さんの香りがして余計に恥ずかしくなった。
「どうだ?まだ、風呂嫌か?無理しなくていいんだぞ。」
櫻さんが優しく聞いてくれる。
本当はまだちょっと嫌だし怖いけど、怖くないって嘘ついてお風呂に入ることにした。
怖くないのは嘘だけど、嘘じゃないんだよ?
櫻さんと一緒なら怖くない気がしたんだ。
だけど櫻さんにお洋服を脱がされた時に別の事が怖くなっちゃったの。
それは
僕の身体にあるたくさんの傷を見て櫻さんが僕を気持ち悪いって思っちゃうこと。
僕の背中にはおっきな傷がある。
それはお母さんが初めて僕につけた傷。
4歳の時3日間何も食べさせてもらえなくてお腹が空いて気持悪くなっちゃった僕は料理をしてるお母さんにご飯ちょうだいって言いに行った。
でもその日は丁度お兄ちゃんが病院に入院した日でお母さんはすごく怒ってて。
持ってた包丁で切られたんだ。
あの時はすっごく痛かった。
血もたくさん出ちゃって床が汚れるからって僕はお風呂の湯船に放られて、起きたらお兄ちゃんのいる病院のベッドの上だったのを覚えてる。
そんな傷を櫻さんは指でそっとなぞる。
触られてる感じがしないって言ったらちょっと悲しそうなお顔をしてた。
櫻さんはたまに僕を見て悲しそうなお顔をする。
僕櫻さんに何かしたのかな?
もんもん考えてたら下のお洋服も脱がされてお風呂のタイルの上に降ろされた。
僕は腰に紫色の痣があるし太ももとか脇腹にも傷跡があるから見られたくなくて櫻さんに背中を向けたままでいたら、タオルを渡してくれたからそれを体に巻く。
櫻さんは巻くためじゃないよって僕からタオルを取ろうとしたけど嫌々ってしたら離してくれて安心。
僕のお家のお風呂より広いお風呂の冷たいタイルにぺたッと座り込んで。
タオルの隙間からちらっと中を除く。
消えるわけなんてない僕の気持ち悪い傷跡。
櫻さんに見られなくてよかった。
今から見られちゃうけどなぜかほっとする。
その様子を見て櫻さんがまた悲しそうなお顔をしてることを僕は知らない。
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