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紗智の日記 12
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5月22日
この前の暴行未遂事件を目撃していた生徒がいたらしくて、「黒田太陽が親衛隊の制裁を受けている」という噂が学園中に広がっていた。
今まで僕が必死にくい止めてきたが、龍樹様にも制裁があったという事実は伝わってしまった。
龍樹様を悲しませたくなかったのにな……。
6月1日
制裁の存在が公になったことで、制裁を計画する親衛隊員が増え、それを発見する度に僕はその隊員を除名処分にした。
他の親衛隊と比べ、穏健派で通っていた龍樹様の親衛隊でも制裁を計画する動きが起こり、その中には中等部で一緒にパーティをしたり生徒会の仕事を手伝ったりした友達もいた。
もう、あの楽しかった日々には戻れないのかな……?
それでも、龍樹様のために、制裁を許してはいけないんだ。
6月8日
また、数人の親衛隊員と運動部の生徒が黒田太陽を取り囲んでいた。
あわてて前と同じように親衛隊員の除名処分を告げると、彼等は泣きながら走り去っていった。
しかし、運動部の生徒はそのまま僕に近づいてきて、僕の服を脱がした。
彼等は最初から黒田太陽を強姦するつもりで準備していたらしく、どこからか取り出した縄で僕の身体を縛り上げた。
かなりきつく縛られているようで、どんなにもがいても縄は解けなかった。
しかも、中等部の入学式の日、強姦されそうになった時のことを思い出してしまい、体が震えだした。
もう駄目か、と目を瞑ろうとした瞬間、僕の上に居た男がすごい勢いで横に吹っ飛ばされた。
もしかしてまた、あの時のように龍樹様が助けてくれたのかな、と期待して見上げると、そこには黒田太陽が立っていた。
彼は、見た目に似合わぬ圧倒的な強さで運動部の生徒達を瞬殺し、僕の縄を解いて制服を着せてくれた。
その後、「いつも俺を助けてくれてたのはお前だったんだな。ありがとう!今度お前が困ってるときは、俺が助けてやるからな!!」と言った彼の笑顔を見て、とても嬉しい気持ちになった。
龍樹様が僕を助けてくれたのかも、という期待は裏切られたけど、龍樹様たちが黒田太陽に惚れた理由が少し分かった気がした。
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