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後悔と決意
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篠宮は、ずっと制裁を止めようとしていた。
太陽を守ろうとしていた。
衝撃だった。
俺は何も気づいていなかった。
あいつも俺と同じように、周囲に誤解されて苦しんでいたんだ。
それだけじゃない。
誰よりも大切な人に疑われて、傷つけられて。
それでも一途に、彼だけを思い続けて。
篠宮は強い、と思った。
篠宮は強い。
周囲にちょっと誤解されただけで悲しんで、開き直って不良になった俺なんかより、ずっと。
篠宮は、敵ばかりの学園の中で、ずっと一人で、大切な人のために戦ってきたんだ。
自分はそんな誰よりも強くて、誰よりも真っ直ぐな人間を傷つけてしまったんだ、という罪悪感が重くのしかかる。
──篠宮に謝らなくちゃな。
会長が帰った後、俺は太陽に篠宮の見舞いに連れていって欲しい、と頼み込んだ。
太陽は、篠宮に何度も暴力を振るった俺が見舞いに行くことに難色を示したが、俺がどうしても謝りたい、と必死に頼み込むと、本気で謝りたいんなら良いよ、と拍子抜けするほど軽い口調で言った。
篠宮が俺の事なんて覚えていないのは分かっているけど。
まずは一言謝って、それから新しく友達になれたらいいな。
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