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強制的女装男子高校生の悲しい現実 と 自主的男装(腐)女子高校生の嬉しい現実
強制的女装男子高校生の逃亡と―― side 暖
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はぁ、こんなシリアスな感じになるなんて......。
困ったなぁ、こういう重いの対処出来ないや。
――しかも、真祈ちゃんはまだ『めがねッ娘女子高校生』のままでシリアス。
これって、どんなカオスかな......。
そうだ!!
こんな時は!!!!
「え~、真祈ちゃんどうしたの? いきなり、シリアス感を出してくる、なんてさ~。真祈ちゃん、熱でも有るの? あ、でも『バカは風邪を引かない』なんていう、有名な諺があるからな。そんなのが嘘なのは信じられないなぁ。で、真祈ちゃん、熱でも有るの?」
私自らがボケる、という選択肢を!!
「暖は、俺を貶す以外にすることは無いのかよ!? そこに、『俺が頭が良かった』というのは、暖は思い付かないのかよ!!??」
大股で、真祈ちゃんがズンズンと近付いてくる。
やっぱり、真祈ちゃんて女顔だよねー。
勿論そんな選択肢は端からないよ!!
真祈ちゃんだし!!
「え、聞くまでも無くない? だって、アノ真祈ちゃん、だよ? アノ真祈ちゃんが、私より頭が良いなんて『真夏に雪が降る』ぐらいに信じられないよ。ていうか、どうやってそんな選択肢が出てくるのかが知りたいよ。――ねぇ、真祈ちゃん?」
「うぐぐぐ、反論出来ない......」
あはは、真祈ちゃんが、狼狽えてる!
まぁ、図星だもんね!!
「わーい、真祈ちゃんに、もう『珍しくもない』んだけど『口喧嘩』で勝ったー!!」
「『もう珍しくもないんだけど』って言うなよ! 地味に悲しいんだからな!!!!!!!」
「えーでも、真祈ちゃんが――」
「わーわー」
うわっ。
びっくりしたぁ、真祈ちゃんが急に『わーわー』言い出すからびっくりしちゃったじゃん!!
「驚かせないでよぅ」
「俺が悪いみたいになるの!? 違うよね、暖が全面的に悪いんだよね!!??」
必死だなぁ。
そこまで大切なことじゃないよね、私にとっては!!
こんな感じに、真祈ちゃんと話して――言い合いをしてたら、この空き教室の直ぐ前の廊下から私達が気付かないまま、いきなり人の気配が感じられ足音が聞こえ、
「真祈先輩ー? 何処ですかー?」
と、男子のようにも女子のようにも聞こえる声で、真祈ちゃんが呼ばれた。
呼ばれた瞬間、真祈ちゃんの肩が『ビクリ』と聞こえるぐらい震え、次に空き教室の前の引き戸から、階段がある方向に走り出した。
――『めがねッ娘女子高校生』という女装姿のまま。
「ま、真祈先輩!? なんて、完璧な......。あ、深為先輩の『犠牲』か」
というのが、くぐもった声で聞こえた。
多分、人に見られたくなかった――自分の後輩である、睡ちゃんに見られたくなかったんだろうけど、あんなときに飛び出すなんて、むしろ、『見て下さい』って言ってるようなものだよね。
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