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強制的女装男子高校生の悲しい現実 と 自主的男装(腐)女子高校生の嬉しい現実
続・自主的男装(腐)女子高校生の絶叫と―― side 暖
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「睡ちゃん、そこまでだったの!? そこまでいくと潔い気がするけど言ってることは、私の心にグサグサ刺さってきてるんだからね!? もう私泣いちゃうよ?」
「あ、深為先輩今のは勿論『わざと』ですよ」
「尚更たちが悪いよ、睡ちゃんそれは!!??」
「それとー勝手に泣いとけば良いと思うよ、暖?」
「皆が酷かった......。はっ、真祈ちゃん! 真祈ちゃんはどう思う!? この私の扱いの酷さ!」
そうだよ、随分と空気だった真祈ちゃんの意見は!?
真祈ちゃんの様子を今頃説明すると、睡ちゃんに叫ばれた後、ポカーンとしていた真祈ちゃんが正気に戻ったらしく、恥ずかしそうにしながら柊ちゃん先輩の上で、スカートで動き辛そうにしながらもぞもぞしていた。
「うーん、暖のその扱いは妥当だと俺は思うんだけどさ? 違った?」
さっきまで――柊ちゃん先輩とスキンシップが多い真祈ちゃんでも随分と恥ずかしかったらしい――もぞもぞしていた真祈ちゃんが、もう柊ちゃん先輩の上にいることが落ち着いたようで――順応性が高いな真祈ちゃんは!! ――、平然と私に毒を吐いてくる。
その吐かれた毒に対応しようとする前に、柊ちゃん先輩が真祈ちゃんを撫でて――見せつけているように見えて嫉妬しそうなんだけど、私!! ――、真祈ちゃんも撫でられたのが嬉しそうなもんだから、もうこれ『視覚の暴力』で良いんじゃないかな......。
「......いちゃつかないでよ、柊ちゃん先輩! こっちは、それが出来なくて悩んでるんだからさ!!」
「そうだそうだー(棒読み)」
「何で睡ちゃんは、そこで棒読みなの!? 睡ちゃんも思うでしょう、違うの!?」
「何でそこで深為先輩は突っ込んで来るんですか!? そう思ってましたが、言ってしまうと惨めになりますし、僕が気にしないように必死に棒読みにしたんですよ!? その努力を無にするんですか!?」
「そんな努力なんて知るか!! 情けないと思わないのか!?」
「すっごく理不尽! 泣きますよ僕!!」
「それは困るから泣かないでよ、睡ちゃn――」
「憐れだね、随分と。ねー、真祈?」
「柊ー、ほっぺたぷにぷにしないで、......こそばゆいよ。というか、凄くくすぐったい」
「可愛いー!! ね、付き合って!!!!」
「......ん、買い物? 別に良いよ? 何処いく」
「............『付き合って』の意味が違うんだけどいっか、真祈だし、今にも眠っちゃいそうだし。もう少し起きてようね、真祈ー?」
「うん。......で、続きは」
「買い物というより、俺んちの近くにね、美味しそうなケーキ屋さんが出来たんだよ。今週の土曜にそこに行こう? 勿論ふたr」
「それ以上は言わせないからね!! 幾ら、柊ちゃん先輩でもさー」
「黙って、僕らが聞いてれば何約束しようとしてんだよ。......ね、疑貫先輩? 僕らのことを忘れてたとかそんなふざけたことを抜かしませんよね......?」
さも愉快そうに、柊ちゃん先輩が嗤いながら言う。
「別にー? 暖と睡には関係ないよね、俺は真祈『だけ』と行こうとしてるんだから」
「柊、ねむい......」
「寝ても良いよ、いくらでも。真祈なら許してあげる」
「ありがと。......おやすみ、ひいら」
........................。
「なにこのリア充!? え!? 『総受け』って言いながら、『柊真祈』が公式になったの!? 私達の入り込める隙間が無くない!? というか、皆のキャラ崩壊が激しくない!? この後に、まだまだ新キャラの生徒会どもとか、アンチ王道の代表みたいな、でも一味違うような転校生君が出て来たりするのに!? というか、私のトラウマとかどうなったんだよ!?」
感じたまま叫ぶと。
「――深為先輩、メタ発言&ネタバレ、止めて下さい」
と、冷たい声冷たい目の睡ちゃんが吐き捨て。
「叫ぶなよ、暖。真祈が寝てるんだからさ、俺の膝の上で寄りかかりながらさー。つか、こんな可愛い真祈が至近距離で見れるなんて、この関係も捨て切れねぇな」
と、真祈が寝たから、キャラがかばっと変わった柊ちゃん先輩もいて。
――この屋上って、十分過ぎる程カオスだな。
と、今更私が思った後、四時間目の終了を告げるチャイムが鳴った。
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