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「おい、アーネスト。生贄は見つかったのか?」
「うん」
「…アーネスト…どうして人間が死んでるんだ?」
友人のシャルが呆れた顔を向けた。
「んー?ムカついたから?」
「お前は…!その怒ると自我を忘れる癖を直せと!言っていただろう!」
シャルは唾を飛ばして怒る。
俺としてはもっと派手に殺してやりたかったんだ。
これでも手加減したのだ。
「んっ…」
「あっ、起きたかい?少年」
腕の中の少年がシャルの怒鳴り声に不快そうな顔をして目を開けた。
やっぱり、美しい。
綺麗な金色の目は寝起きだからか潤んでいる。
「あな…た…は…ヴァンパイア?」
「そうだよ。よろしくね、少年」
「…僕を殺すの?痛いかな」
悲しそうな顔をして少年が僕のシャツを掴む。
あぁ…なんて美しくて可愛いのだろう。
「殺さないよ…少年、俺が君をいっぱい愛してあげるからね」
目元にキスを落とせば、少年は瞼を閉じた。
「シャル、可愛いだろう?俺の恋人にするんだ」
「はぁ?恋人ってお前…」
「ほら、早く帰ろう。少年をフカフカなベッドに寝かせてあげなきゃ」
「はぁ…人間はペットじゃねぇ。ソイツだって多少の知能があるんだ。飲まれるなよアーネスト。俺たちは、人間より早くは死ねないんだ」
シャルが心配した顔をする。
めずらしぃなぁ。シャルがそんな顔するなんて。
「シャル、早く帰ろう」
「…あぁ」
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