アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4
-
「それで、何回もヤったのかい?ルイ」
「はい…もう数えていられないくらい」
目の前のルイから伝えられた悲惨な過去
人間は、どうしてお互いを堕とそうとするのだろう
人間なのに
俺たちヴァンパイアのように悪魔の心は持っていないはずなのに
「だから、僕が死んだら地獄に行きますね」
「ルイ」
悲しそうに笑ったルイに、俺に助けを求めてほしい
その願望は愛し合うのと同じように抱く欲望
俺を求めてほしい
俺の存在価値がほしい
俺がそうやって悩むようにルイも悩んでいる
美しいながらの悩み
美しい顔を持って生まれたルイの運命
どれだけ小さい時に自分の運命を悟ったのだ
子供特有の野望を抱く暇もなくこの子は子供の心を奪われた
「アーネストさん…もう、僕を美しいって…可愛いって…言ってくれませんか?」
「ルイ…」
「最後でいいから…貴方が僕を殺す時、もう一度“愛してる”って言ってください…お願いします…」
ルイはいつでも俺を求めていたのかもしれない
言葉で縛られたルイ
今でもまだ、ルイは言葉で自分を苦しめる
「言葉だけでいいの?」
「へっ?」
「ルイはいつでも欲しがってばかりだ…俺にもルイを頂戴?」
「アーネストさん…」
あぁまた、君はそんな顔をするんだね
嫌いだよ
泣けないくせに泣きそうな顔をするのは
俺が手を伸ばしても離れていくくせに
「僕は…僕は…」
「ルイ…?」
「僕は…駄目なんです…僕はアーネストさんの側にいたいけど…きっと僕の運命はそれを許してくれないから…」
「運命…」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
45 / 103