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取り敢えず…アーネストに伝えるのが一番いいのではないだろうか
これから、一生を共にするのなら
「…待てよ…お前、アーネストと初めて会った時に吸血されていないか?」
「…はい…僕はすぐに気を失ったので記憶は曖昧ですが…」
その時にはアーネストになんの影響もなかったのだろうか
それに、血を飲んで気づかないほどアイツは馬鹿じゃない
「はぁ…多分隠せてないな」
「へ?」
「俺の考えだし、確証がある訳ではないが…アーネストは全部わかっている、と思う」
「全部…?」
「あぁ、多分な」
それを全て受け止めてお前を好きと言ってくれているのだ。
少しだけでも振り向いてやってほしいものだ
これじゃあアーネストが報われない
「じゃぁっ…僕はっ…」
ルイスくんか眉を寄せて顔を歪めた
泣きたいのか…?
心情が読み取れない表情をしたルイスくんに俺は動揺した
何かマズイ事でも言ってしまったのだろうか
「僕は…何のために…あの人を傷つけていたのですか…⁉︎」
「ルイスくん?」
「あんなに、悲痛な顔をして…僕に愛を囁いてくれた人を…」
心臓が痛んだ
こんなにも苦しい顔をしているこの子を見て
抱き締めたい
俺の腕の中では安心できないのか
どうして、この子が苦しんでいるのにアーネストは…アイツはいないのか
自分の中で自分ではない声が俺に尋ねる
伸ばしかけた手をなけなしの理性で必死に止める
「ルイスくん…」
気づいたら身体が動いていた
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