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呆れた声を出したアーネストさんが、近づき荒々しいキスをした
キス、なんて甘い言葉を使っていいのかわからない
それは、噛みつかれるようで
「これでも、わかんないの?」
「アッアーネストさん…?」
「好きだよ。俺、ルイの事」
さっきとは違って優しく唇が重なる
それでも、アーネストさんの表情はずっと暗いままで
僕がそんな顔をさせてしまったのかと思うと死ぬほど辛い
いっその事死ねたら楽なのに
啄むようなキスが繰り返され、嬉しいはずなのに悲しい
こんな形でアーネストさんの好きを受け入れたくなかった
もっと、アーネストさんの優しい表情を見ながら幸せになりたい
「何?シャルの事でも考えてるの?」
「ちがっ…」
「ルイは、天使みたいな顔して頭の中は淫乱な子だよね」
「アーネストさんっ…」
何が彼をそんなに怒らしているのかわからなくてただただ繰り出されるアーネストさんの言葉に傷ついている
身体が浮き、アーネストさんに持ち上げられたのがわかった
これから、僕は殴られるのかな
また、あの家と同じに戻る。幸せになんてなれない
僕は醜い混血の子供
ドサッと落とされた場所はアーネストさんのベットの上
僕と一緒に寝た場所
僕にとって安息の場所
「アーネストさん…」
「ルイ、俺は間違ってる?ルイが答えてくれても答えてくれなくても、俺はルイが欲しい。他の男に取られるなら、俺を感じてからにしてよ」
真っ直ぐ見つめられるその瞳には欲情した色が見えて
いつもこの行為には嫌な思いしかしないのに、ちょっとだけいいやなんて思ってる自分がいる
それが心底嫌だった
流されて行為に及ぶなんて、僕が人間から成り下がったグズみたいで
そんな惨めさが僕にはお似合いなのかもしれない
「期待してるの?ルイは誰にだってそんな顔できるんだね」
目元に落ちた唇
期待なんてしてない
変な顔だってしていない
なのに、どうしてそんなに忌々しげに僕を見るの
そんな目をしているのに、どうして優しく触れるの
「本当は誰でも良かったんでしょう?俺でもシャルでも」
アーネストさんの香りがしていたシャツのボタンが外されていく
露わになった僕の肌に吸い付き赤い痕を残す
「んっ…やぁ…アッ…アーネストさんッ…」
「触れられただけでそんな声出せるんだね」
「アッ…アーネストさんッ…やだっ…ごめっ…なさいっ…んやぁ…」
感じてしまっている自分に指先が冷たくなる
伝えたいのに
“貴方だけが好き”って
迫り来る快感にそんな言葉さえも全部喘ぎに変わっていく
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