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「んっ…」
ソファーで眠った身体はバキバキになっていて身体中が痛い
ルイがそろそろ起きてくる時間だろうと思い朝ごはんを作る
今日はどんな顔をするのだろう
どんな顔を見してくれるのだろう
「あっ…」
卵をかき混ぜていた手が止まる
幸せだった心が冷えていく
昨日、自分がした事を思い出して
どんな顔をするのかなんて決まっている
俺に失望した顔をするのだ
裏切られた後のあの絶望を俺はルイに味わさせてしまったのだから
卵が焦げ臭くなる
黄色く輝いていたのに真っ黒に変わっていく
侵食するように…
「アッ…アーネストさん…」
「ル…イ…」
「おはっ…ようございます…」
「おはよう…」
散々喘いだせいかルイの声はかすれていた
痛そうに咳をするルイに申し訳なく思う
無言のまま時間が過ぎていく
ルイは眉を下げさっきの場所から動こうとしない
俯いたまま一歩も
「ルイ…?」
先にしびれを切らしたのは俺だった
ずっと立っているのも疲れるだろう
ましてや昨日のせいで大きな負担が残っているに違いない
「座りなよ」
「あっ…ごめんなさい…」
思ったよりも冷たい声に俺自身も驚く
今のでルイを傷つけてしまったかもしれない
ルイの心を引き裂いてしまったかもしれない
俺の中で尽きない悩みがグルグルと回り出す
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