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「アッ……さん!…まっ…へっ…」
「ルイ?」
ルイが眉間にしわを寄せ俺の口を手で塞ぐ
睨むように目に力を入れているルイの目線に合うように少しだけ屈む
目を見れば何かわかるんじゃないかなんて思っていたがルイの心の中はわからない
「ルイ?」
「アッ…ネ…さん…すっ…」
「す?」
ルイが煩わしそうに首を振る
「ルイ…ごめん、何を言いたいのか、わからないんだ…後でちゃんと聞くから俺の話…聞いて?」
ルイは泣きそうな顔をクシャッとさせて俯いた
「俺…ルイの事…幸せにしたいんだ…でも、本当はそんな綺麗な事…思ってなくて…俺は…」
「…ッ…」
「俺は…ルイの事…んっ!」
俺の言葉を聞かないようにか、ルイの唇が俺の言葉を塞いだ
熱くて、柔らかくて、昨日よりも甘い香りがルイと俺を包んでいる
そんなはずないのに
勘違いをおかしそうなそんな口付け
目の前にルイが広がってルイの手が俺のシャツに縋る
「ルイ…?」
「ぼっ…う…アッ…ストッさん…すっ…きぃ…」
喉が痛いのか目を細めるルイ
「ルイ…俺も…俺も好き」
俺の目から涙が溢れた
ルイの代わりに溢れる涙
ルイの代わりに痛む心
「アッ…ネ…さん…お…あ…ひ」
「うん、同じ」
俺が笑えばルイの手が俺の涙を拭う
キラキラした瞳が俺の涙を見つめる
「ルイ、捨てられると思ってたの?心配しないで、俺はルイが俺をいらないって言っても、ルイが離れたいって言っても…絶対に側にいるから」
さっきまでわからなかったルイの心の中が簡単に分かってくる
紐を解くように…容易く分かってしまう
「ここに連れてきたのは…見て」
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