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最後の願い
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「アデル…いるかい?」
「あぁ、アーネスト…やったの?」
俺は首を振る
「じゃぁ…なんでここにいるの?」
「俺には…できない…」
だから
君を違う形で救いたい
君の願いを叶えたらルイに合わす顔がなくなってしまう。
それだけはやってはいけない。
でも…君を救わなければルイを喜ばしてあげられない…
「人間に…戻ることができるなら…君は人間に戻るべきだ」
「いやよ」
「君は…君は!こんなところで誰を待っているんだ!?アイツは君を裏切ったじゃないか!?」
「そんな事わかってるわ!!でも…」
アデルは目に涙を溜めた。
今にも零れてしまいそうな涙に俺の心は少しだけ痛む
「でも…待っていたら…待っていたら…」
「どれだけ待つつもりだ…もう何千年も…待ってるじゃないか…」
アデルもわかっているんだろう?
悪魔にとったら1000年なんてたいした時間じゃない
しかし、1000年以上も人間だった君を待たせているのならそれは…君への別れだ
「いやよ…そんなの…あんまりじゃない…」
「人間界では君を待ってくれる人がいるんだ。君は救われたい、そうだろう?」
「いや…」
「アイツはもう現れない」
「いやぁ…」
「君はずっと1人だ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
アデルは涙を流し髪を振り乱す
鬼の形相で俺の首に手をかけた
ギリギリと首を締められる
アデルの目に俺は写っていない
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