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夜の2 (R18)
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夜の旦那様は、すごく激しい。
普段の淡泊さが嘘みたいに情熱的だ。
向かい合って食事をしてても、同じ部屋にいてくつろいでても、ろくに会話もないオレたちだから、ベッドの中だって特に饒舌になる訳じゃない。
オレは口下手で話すの得意じゃないし。旦那様は寡黙で、無駄話をしないたちだ。
だから夜の営みの時だって、べらべら喋ったりしない。
でも会話なんて不要だ。同じ男だから、旦那様が興奮してくれてるのはすぐに分かるし。オレだって、感じてるの分かってくれてると思う。
明確な意志の疎通がなくたって、それなりにやってこれたんだ。これからもきっと、ずっとやれる。
旦那様の肌を知ってるのは、今のところオレだけだ。そんな人の妻になれて、オレは十分幸せだった。
初夜の時は「痛くないか?」って何度も訊かれたっけ。
旦那様は結婚の前に、先達からたっぷりと夜の指南をされたんだって。でも実地は拒否したから知識だけしかなくて、今思えば不安もあったのかなって思う。
夜の営みに悦びがあるのも、全てはきっと、旦那様の気遣いのお陰だ。
オレは何もしてない。
「力を抜いて、旦那様のおっしゃる通りに身を任せればいいですよ」
初夜の前に聞かされた心構えの中でも、そんな風に簡単に説明されただけだった。
馬を駆り剣を振るう、旦那様の指は太くて長い。
その指が潤滑液をまとってオレの中を拓く時、いつも我慢できなくて「ううっ」とか「ああっ」とか声が出る。
甘えた声が最初の内は恥ずかしくて、口元を手で覆ってみたりもしたんだけど、旦那様は抑えなくていいって言ってくれた。
ゆっくりと胎内に埋められてく長い指。
時々くちゅっと、潤滑液のぬめる音を響かせながら、2本、3本へと増えていく。
粘膜に触れられてる感触は、すごく不思議だ。
「ん……っは……」
息を詰めながらはしたなく脚を開き、彼の指を受け入れる。
ひどく感じる1点に、時々誘うように触れられて、そのたびにいやらしく腰を浮かす。
イタズラに強くそこを押されると、まだ繋がってもない内から「ああーっ」と叫び声が上がった。
ふっ、と笑う気配に目を開けると、大きな体が影になってオレに覆い被さって来る。
この人に今から抱かれるんだって、被征服感が波のように押し寄せて、胸がずきゅんと甘くうずく。
酸素を求めて開いた口を、彼の唇に塞がれる。
差し込まれる肉厚の舌、甘い唾液も甘い吐息も大好きで、それを懸命に追ってる内に、体から力が抜けていく。
普段何も喋らないくせに、旦那様の唇は雄弁だ。頬にも眉間にも額にも耳にも、キスで情欲を囁かれる。
「レイ……」
少し掠れた低い声は壮絶なくらい色っぽくて、返事すらできない。
でも、オレの返事なんてきっと求められてないから――オレはそれに甘えて、黙ったまま彼に身を任せた。
当たり前のようにオレの脚を押し開き、自ら拓いた場所に、旦那様が熱塊を押し当てる。
潤滑液に潤んだ場所が、挿入の予感にひくんと震えた。
大きな体にふさわしく、旦那様のモノは大きくて太い。恥ずかしくて、とても直視できないソレが、ぐぐっとオレの中に来る。
「あ、ああっ……!」
衝撃に声を上げると、宥めるように大きな手で優しく腰を撫でられた。腰からお尻、背中、胸。肌の感触を確かめるように、固い手のひらに触れられる。
オレの薄っぺらい体なんか、触って何が楽しいんだろう?
何を思って撫でられてるのか、自分じゃさっぱり分からないけど、きっと嫌われてはないんだと思う。
そうやって繋がったまま与えられる、優しい愛撫が好きだ。気持ちよくて嬉しくて、きゅうっと自然に中が締まる。
「んっ……」
胎内に収まる旦那様の、肉の巨きさを知らされてうめくと、それがゆっくりと引き抜かれて揺さぶりが始まった。
最初は様子を見るようにゆっくりから始まる抜き差しは、数分も経たない内にどんどん激しさを増していく。
優しくするって言ったとしても、優しいままじゃ終わらない。
「ああああっ!」
奥まで強く貫かれて叫ぶ。
目を開けてられないくらいの、衝撃の連続。がくがくと揺らされるたび、喘ぎ声が止まらない。
ギシギシとベッドがひっきりなしに軋んで、旦那様だけのリズムを刻む。
「んっ、んうっ、あっ、ああっ……」
オレの甘えた嬌声が、熱のこもった部屋に響く。
サイドテーブルに置いたランプさえ、ゆらゆらと揺れて見える衝撃。視界が時々暗くなり、まぶたの奥に星を見る。
必死に腕を伸ばすと、手のひらを合わせ、指を絡めて繋がれた。そのままベッドに縫いとめられて、容赦なくガツガツと突かれる。
「あ、あああ、あっ、ふあ、んんっ……」
閉じられない口から漏れる、自分じゃ止められない嬌声。
脳のキャパを越えて与えられる快感に、びくんと意識なく腰が跳ねる。
「だんな、さまっ」
上擦った声で呼ぶと、答えるようにキスされた。密着した滑らかな肌に手を這わせ、広い背中に縋り付く。
大好き。
この肌に触れられるのはオレだけ。
鋼のような強靭な体に、強く抱かれて包まれるのもオレだけ。
胎内に、彼の精液が散らされる。
けど、それだけで営みが終わった試しはなくて。オレは気絶と覚醒を繰り返し、嬌声でノドをからしながら、全身で彼を受け止めた。
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