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恋人になりたい
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宗助君と別れてから3ヶ月。
すぐに小澤くんと付き合う
という気持ちにはなれなかった。
というのも小澤くんと付き合いたいから
宗助君と別れたいと言う気持ちが
なかったわけではないけど、
別れたのは宗助君を恋人としては
見れないから別れたという理由の方が大きい。
小澤くんはといえば、
あれからストーカーの行為はしてこないし、
僕の店のアルバイトもなぜか休んでるし、
まったく僕に話しかけてこないから
あのキスもあの言葉も
僕の聞き間違いだったのかなと
思うくらいになってきた。
僕も僕で、小澤くんに話しかけるのも勇気があったし、
付き合いたいだなんて恥ずかしくて
言える訳もなく、
何かきっかけが必要かもと思いながら
そんなものはなく、
夏休みに入ってしまって
時間ばかりが過ぎていってしまった
というわけである。
「もう9月か……」
黒板の日付を見ながら
ぽつりと呟いた。
「もう9月といえば、
10月の中旬には文化祭だもんね。
そろそろ準備始めないとねぇ」
僕の声を拾った桐野さんが
にこっと話しかけてくる。
行事のことなんて
宗介くんや小澤くんのことで
最近はいっぱいだったから
忘れてたな。
「そうだねぇ
今年は何やるのかな」
もう少し先の文化祭、
今年もメイドカフェとかにならないように
運ばないと、と思いながら過ごしていた。
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