アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
球技祭 1 (修正済)
-
6月。
少しジメジメした空気だが、
天候には恵まれて球技祭には最高の天気となった当日。
早朝七時から学校で飾りつけやら種目の確認などをしながら
忙しい朝を迎えていた僕と宗助君は、
ふぅっと仕事が一段落したところでため息をついた。
それは、これで大丈夫だよねとなんとか当日の競技が始まる前に
終わった達成感と間に合わなかったらどうしようという緊張感から
抜けたため息だった。
宗助君は同時にため息をついたことが
少しおかしかったらしく笑ってつられて僕も笑ってしまうと、
宗助君はなおさら嬉しそうにしていた。
「湊はドッチボールだっけ」
ふと僕に確認するように聞いてくる。
うん、そうだよと言いながら、笑って頷く。
他にもテニスや卓球、サッカーがあったけど、
どれも未経験だったし、運動音痴の僕が
それらに出てしまったらクラスの足手まといに
なってしまうかもしれないので、
逃げるだけのドッチボールに出させてもらうことにした。
「僕、運動音痴だから。宗助君はサッカーとリレーだったよね」
苦笑いしながらその話題を宗助君にも振ってみる。
すると、ああと頷き
「十時半からサッカーコートのところ。湊も来てほしいな」
あと、リレーもねとにこっと笑いながら言う。
「も、もちろん、行くよっ。応援しなきゃねっ」
来てほしいだなんて、
まるで彼氏彼女じゃないかとふと思い浮かんだのだが、
ぶんぶんと首を振って変な思考を飛ばす。
「湊の応援、効果ありありだからさ、期待してる」
そういって立ち上がりながら去り際に
僕の頭をなでる彼がなんだかかっこよく見えた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
31 / 83