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シュン☆ライ(真田×雷蔵)~告白編①side真田
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例えば。
ピッチャーの交代を告げる時、オレへの信頼が
溢れている顔。
それから、
オレがピッチングで、ピンチを凌いだ時の
してやったりの笑顔。
お前達で考えて野球をしろ、と突き放すように
言うけれど、その実オレ達の事を
とてもよく見てくれている。
今まで会った大人とは、何か違う。
テキトーそうに見えて、実は細かく考えている。
つっけんどんに見えて、中味は すごく熱い。
この人の期待に応えたいという気持ちが大きくなってきて。
その期待に応えた時のドヤ顔が もっと見たくて。
オレ、いつの間にか好きになってたみたいだ。
年は上だし、指導者だし、しかも男だし!
でも、ねえ、轟監督。
オレ、あんたの事が好きみたいです。
どうしようも出来ない恋だ、って分かってるから。
……想ってるくらい、いいスよね………?
「おい、轟監督が見合いするらしいぜ!」
「えー?!」「マジ?」
「うん。何でも後援会の誰かから紹介、とか何とか……」
「何で知ってんだよ?」
「監督と校長が話してんのを偶然 聞いちまったんだよ!」
轟監督が、見合い……?
まあ、まだ、40代ってハナシだし。
まあ、アリ、だよな。
「真田、知ってたか?」
突然、ハナシを振られて オレは どぎまぎする。
「いや、知らねぇ」
「監督、結婚するのかな?!」
「その方が雷市にも良いのかな…?」
「結婚式って、オレ達も呼ばれんのかな?!」
「あー見てぇ!監督のデレデレの顔!」
部員のヤツらは勝手に盛り上がるけど……
監督の結婚式……?
それなりの格好して真面目な顔すりゃ、
なかなかイイ男だもんな……
隣に花嫁衣装の、女の人………
「……っ」
「どうかしたか、真田?」
「いや、何でもねぇ……オレ、走り込み、行くわ」
やばい。監督の結婚式なんて想像したら胸が痛い…
胸の奥が、きゅっ、と。
泣きそうになってきた。
オレ、重症だな…結構 、本気で好きなんだな……
走りながら、涙が出そうになるのを
堪えるのが辛かった。
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