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〃 ④side雷蔵
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背中に衝撃を感じた。
いや、そんな大袈裟なモンじゃねぇか。
真田が顔を当てている?押し付けている?
「おい、どうした真田?やっぱり、どっか悪いのか?」
慌てて向き直ると、真田のヤツ、何てツラしてやがる?!
「監督…」
辛そうで苦しそうで、泣きそうだ。
「オレ……」
「何だ?腹でも痛ぇのか?足か?肩か?腰か?」
「違います……胸が…」
「心臓か?!」
やべぇやべぇ救急車か?顔色は悪くなさそうだが…
「ハハッ監督、大丈夫です。心臓じゃありません」
慌ててるオレを よそにニヤッと笑いやがる。
「…じゃあ何だよ?」
「言えねぇス」
「はあ?」
何なんだ、こいつは?
人の後ろでタオルで顔を拭きながら、やたら視線を送って来やがって。
コイツが近くにいると、オレはテンションが上がって声もデカくなる。
オレが振り返って見上げた時に、コイツが笑ってくる顔が好きで、楽しみは取って置きたいから、
振り返るのも我慢してたのに。
見合いの事、知ってやがった。
知られてた事がショックだった。
こいつには知られたくなかった……
「何ともねぇなら、次は筋トレだろ?行けよ」
ジャンバーに袖を通しながら オレが言う。
今日は何だか いつもと違う。
これ以上コイツが傍にいると何かが起きそうで……
心が騒ぐ。
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