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シュン☆ライ~お泊まり?編 ①side真田
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「あー~」
監督が何度めかの声を漏らす。
散歩から戻ったのが夕飯ギリギリの時間となり、
監督とオレは風呂に入るヒマなく、メシになった。
その後も皆でワイワイやってたら、夜の9時近くなって慌てて風呂に浸かりに来た。
せっかくの温泉だから、ノンビリ入りたい……と
思っていたら、やっぱり風呂に入り損ねた監督が
既に湯に浸かっていた。
「あーー極楽だなぁ~」
心底リラックスした体で、監督が声を上げる。
さっきまで屋内の風呂にいたが、露天風呂に誰も居ないのを見て、オレが誘って2人で浸かっている。
「おい、真田ァ、気持ちいいなぁ?」
監督がオレの顔を見て笑う。
普通に座れば、胸くらいの湯量だ。
監督は肩を出して岩の壁に寄りかかっている。
「はい。温泉なんて久し振りスよ」
「なかなか来れねぇよなあ、野球なんかやってたらよ」
「ははっ。練習、キツイすもんね」
「そうかぁ?」
ニヤリと笑って空を見上げる。
「あいにくの曇り空か…星は見えねぇな」
「監督、星にキョーミあるんスか?」
「少しな。残念だなー天然のプラネタリウムで講義してやれたのに、よ!」
そう言ってガハハと笑うのが嘘くさいが、意外と
ロマンチストだから、実は星にも詳しかったりして。
今日は監督の意外な面を見せられる……
昼間の「オレの胸で泣け」を口説き文句にしてた、というのも聞いてみたいコトのひとつだ。
オレの倍以上も生きている監督には、オレの知らない面が まだまだ沢山あるんだろう。
……なんか、悔しい。
オレが知っている監督は、轟雷蔵という人の ほんの
一部分でしか ないんだろう。
もっと知りたい。……けど、一筋縄じゃいかねぇしな…どうやって距離を縮めりゃ、良いんだろう?
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